統計検定3級|流し読みレッスン 第108話

正規分布の確率計算 ③ 二項分布の正規近似

さえちゃん
さえ

試験でほぼ毎回出る頻出パターン、二項分布の正規近似だよ。手順は3ステップ、しっかり練習していこう!

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第108話

正規分布の確率計算 ③ 二項分布の正規近似

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統計検定3級|流し読みレッスン 第108話

正規分布の確率計算 ③ 二項分布の正規近似

前回7-3の最後で予告した、二項分布の正規近似に入ります。

二項分布B(n,p)は、nが大きいとき、正規分布で近似できます。

ルールはこうです。nが十分大きいとき、B(n,p)≒N(np, np(1−p))。

【記憶タイム】
正規近似
(せいききんじ)
二項分布B(n,p)をN(np,np(1−p))という正規分布で近似すること
✍ 紙に3回書いてみよう

期待値npと分散np(1−p)を持つ正規分布に置き換えられる、ということです。

直接計算が大変な二項分布の問題が、正規分布の確率計算に変わる。これが正規近似の威力です。

例題:コインを100回投げ、表が出る回数XがB(100,0.5)に従うとします。

「Xが60以上になる確率」を、正規近似で求めます。

ステップ1:近似する正規分布を決めます。期待値np=100×0.5=50。

分散np(1−p)=100×0.5×0.5=25。標準偏差σ=√25=5。近似はN(50,25)です。

ステップ2:標準化します。Z=(60−50)/5=2.0です。

標準化後の数直線、Z=2.0から右端までの範囲がP(Z≥2.0)-33Z=2.0P(Z≥2.0)≒0.0228(Z)

ステップ3:P(X≥60)≒P(Z≥2.0)=0.5−0.4772=0.0228(約2.28%)です。

100回投げて表が60回以上出るのは、約2.28%。50回に1回くらいの珍しさです。

Excelで確認すると「=1-NORM.DIST(60,50,5,TRUE)」も同じく0.0228。ぴったり一致します。

直接二項分布で計算した正確な値は約0.0284。誤差は0.0056ほどで、近似の精度はかなり高いです。

さえ

よくあるミスは2つ!分散でnp(1−p)の(1−p)を忘れる、標準偏差で√を忘れる、この2つだよ!

この正規近似、試験ではほぼ毎回のように出題される頻出パターンです。2問、練習しておきましょう。

練習①:万歩計が、歩くたびに10回に1回カウントするとします。1000歩で110回以上カウントされる確率は?

カウント回数XはB(1000,0.1)。平均μ=1000×0.1=100、分散σ²=1000×0.1×0.9=90です。

標準偏差σ=√90≒9.49。標準化するとZ=(110−100)/9.49≒1.05です。

P(0≤Z≤1.05)≒0.3531なので、P(Z≥1.05)=0.5−0.3531=0.1469(約14.7%)です。

練習②:100問の○×問題を全てあてずっぽうで答えます。58問以上正解する確率は?

正解数XはB(100,0.5)。平均μ=50、分散σ²=100×0.5×0.5=25、標準偏差σ=√25=5です。

標準化するとZ=(58−50)/5=1.6。P(0≤Z≤1.6)=0.4452です。

P(Z≥1.6)=0.5−0.4452=0.0548(約5.5%)。あてずっぽうで58問正解はレアケースとわかります。

正規近似は、nが大きくpが0.5に近いほど精度が良くなります。

3級の問題では、近似で計算するか二項分布の式で直接計算するか、問題の指示に従うのが大事です。

さえ

σがきれいな数字(今回なら√25=5)になったら、たいてい計算は合ってるサインだよ!

手順は「①平均npと分散np(1−p)を出す②標準化する③正規分布表で確率を読む」の3ステップでしたね。

次回はいよいよ第7章最後のテーマ、正規分布の和と差です。