統計検定3級|流し読みレッスン 第107話

正規分布の確率計算 ② Excel関数と標準化

さえちゃん
さえ

今回は表よりもっと便利な方法、Excel関数だよ。標準化を使えば、どんな正規分布でも確率が求められるよ!

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第107話

正規分布の確率計算 ② Excel関数と標準化

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統計検定3級|流し読みレッスン 第107話

正規分布の確率計算 ② Excel関数と標準化

前回は標準正規分布表を使いました。実務では、Excelの関数を使うほうが圧倒的に楽です。

試験では表を使いますが、計算の理解を深めるために、Excelにも触れておきましょう。

基本の関数は「=NORM.S.DIST(z, TRUE)」。標準正規分布でP(Z≤z)を返します。

Sはstandardのこと。第2引数にTRUEを入れると、累積確率(左からの面積)が返ります。

FALSEを入れると密度(曲線の高さ)が返るので、3級では基本TRUEと覚えてください。

【記憶タイム】
NORM.S.DIST関数
=NORM.S.DIST(z,TRUE)で標準正規分布のP(Z≤z)を返す関数
✍ 紙に3回書いてみよう

使用例:=NORM.S.DIST(1.5,TRUE)は0.9332。前回の答えとぴったり一致します。

=NORM.S.DIST(-1,TRUE)は0.1587。Excelは負の値もそのまま入力できます。

P(Z≥2)を求めたいときは=1-NORM.S.DIST(2,TRUE)で0.0228になります。

さらに=NORM.S.DIST(1,TRUE)-NORM.S.DIST(-1,TRUE)を計算すると0.6827になります。

これは前回学んだ「68-95-99.7ルール」の正確な値。「約68%」の正体はここにありました。

さえ

表を見るより断然速いよね!負の値もそのまま入れられるのがExcelの強みだよ!

さて、確率を求めたい正規分布がN(0,1)でない場合はどうするか。ここで使うのが標準化です。

【記憶タイム】
標準化
(ひょうじゅんか)
Z=(X−μ)/σの式で、どんな正規分布も標準正規分布N(0,1)に変換すること
✍ 紙に3回書いてみよう

計算の流れは3ステップ。①Xを標準化②範囲をZの範囲に変換③標準正規分布の確率として求める。

例題:日本人男性の身長がN(170,36)、つまり平均170cm・標準偏差6cmに従うとします。

「身長176cm以上の人の割合」、つまりP(X≥176)を求めます。

ステップ1:X=176を標準化します。Z=(176−170)/6=1.0です。

標準化後の数直線、Z=1.0から右端までの範囲がP(Z≥1.0)-33Z=1.0P(Z≥1.0)≒0.1587(Z)

ステップ2:X≥176は、Z≥1.0と同じことです。

ステップ3:P(Z≥1.0)=0.5−0.3413=0.1587(約15.87%)です。

身長176cm以上の人は、約16%というわけです。

Excelなら標準化しなくても、NORM.DIST関数で一発計算できます。

「=NORM.DIST(x, μ, σ, TRUE)」。正規分布N(μ,σ²)でP(X≤x)を返します。

【記憶タイム】
NORM.DIST関数
=NORM.DIST(x,μ,σ,TRUE)で一般の正規分布のP(X≤x)を返す関数。SDISTと違いSが付かない
✍ 紙に3回書いてみよう

先ほどの身長の例なら「=1-NORM.DIST(176,170,6,TRUE)」で、標準化なしにいきなり0.1587が出ます。

第3引数は標準偏差σです。分散σ²ではないので注意してください。

さえ

試験では標準化して表を使う、実務ではNORM.DISTで一発計算。使い分けられると最強だよ!

NORM.S.DISTはSが付くので標準正規分布専用、NORM.DISTはSが付かないので一般の正規分布用でしたね。

次回は、この標準化の考え方を使って、二項分布を正規分布で近似する方法を学びます。