統計検定3級|流し読みレッスン 第91話

ベイズの定理 ② 答えを求める・式で振り返る

さえちゃん
さえ

前回数えた585人を使って、実際にP(病気|陽性)を計算するよ。ベイズの定理の式もここで出てくるよ!

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第91話

ベイズの定理 ② 答えを求める・式で振り返る

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統計検定3級|流し読みレッスン 第91話

ベイズの定理 ② 答えを求める・式で振り返る

前回、10,000人のうち陽性になったのは90人+495人=585人でした。

陽性者585人の内訳。病気で陽性90人、病気でないのに陽性495人90病気で陽性495病気でないが陽性(人数)

この585人のうち、本当に病気なのは90人だけ。残り495人は誤判定です。

P(病気|陽性)=90÷585≒0.1538≒15.4%。

予想より低かったですよね。検査の精度が90%もあるのに、病気である確率は約15%です。

誤判定の495人が、正解の90人より圧倒的に多いことが理由です。

なぜこんなに低いのか。理由は「もともと病気の人がとても少ない」からです。

100人に1人しか病気でないなら、10,000人中の病気はたった100人です。

一方、病気でない9,900人のたった5%でも、人数にすると495人にもなります。

母数が大きいと、誤判定の絶対数も大きくなる。これがベイズ計算の核心です。

検査の精度(90%・5%)だけ見ると高そうでも、もとの確率が低いと答えは思ったより低くなります。

「精度」と「事前確率」の両方を見るのが、ベイズの考え方です。

ここまでの計算を、確率の式で振り返ってみましょう。

事象A=病気である、事象Aの余事象=病気でない、事象B=検査が陽性、と決めます。

わかっている確率は、P(A)=0.01、P(B|A)=0.90、P(B|A^c)=0.05でした。

陽性者の合計は、P(B)=P(A)×P(B|A)+P(A^c)×P(B|A^c)という式で書けます。

実際に計算すると、P(B)=0.01×0.90+0.99×0.05=0.0585。

これは10,000人中585人が陽性、つまり5.85%という先ほどの結果と一致します。

【記憶タイム】
全確率の定理
P(B)=P(A)×P(B|A)+P(A^c)×P(B|A^c)。Bが起こるすべての経路を足す定理
✍ 紙に3回書いてみよう

意味は素朴です。「Bが起こる確率は、Bが起こりうるすべての経路を足したもの」ということです。

私たちが求めたいのはP(A|B)。条件付確率の定義から、P(A|B)=P(A∩B)÷P(B)です。

分子のP(A∩B)は「病気かつ陽性」の確率で、P(A)×P(B|A)と表せます。

これが、あの「ベイズの定理」の正体です。

【記憶タイム】
ベイズの定理
P(A|B)=P(A)×P(B|A)÷P(B)。結果Bから原因Aを推測する式
✍ 紙に3回書いてみよう

実際に値を入れると、P(A|B)=0.01×0.90÷0.0585=0.1538…(≒15.4%)。

人数で計算したものと、式で計算したものがぴったり一致しますね。

さえ

式は、人数の計算を正確に表現する道具にすぎないんだよ。だから答えが一致するんだね!

次回は、このベイズの定理がなぜ大切なのか、そして試験での解き方の型を見ていきます。