第9章、統計検定3級の最終章に入ります。
ここからのテーマは「統計的な推測」。統計学の本丸とも言える分野です。
さえいよいよ最終章だね!ここまで来たあなたなら、新しい用語が出てきても怖くないよ!
統計的推測とは、「標本から母集団を推測する」分析のことです。
母集団全部を調べる全数調査は、現実には難しいことがほとんどです。
だから一部の標本を取り、そこから全体を推測するのが基本の考え方です。
では、標本から「何を」推測するのでしょうか。
推測したい対象は、母集団の「特性値」です。
代表的なのは、母集団全体の平均である母平均μ(ミュー)。
母集団における特定の割合、母比率pもそうです。
ばらつきを表す母分散σ²(シグマ二乗)もそのひとつです。
これらは母集団に存在する「真の値」ですが、直接知ることはできません。
だからこそ、標本から推測する必要があるのです。
統計的推測には、大きく2つのアプローチがあります。
1つ目は「統計的推定」。母集団の特性値を数値で推測します。
たとえば「内閣支持率は40%前後」というように、値を当てにいく方法です。
2つ目は「統計的仮説検定」。立てた仮説が正しいか判定します。
「新薬の効果は本物か、それとも偶然か」を判断するイメージです。
さえ推定は値を当てに行く、検定は仮説の真偽を判断する。同じ「推測」でも目的が違うんだよ!
次回9-2では推定、9-3では仮説検定を扱っていきます。
ここで、推測の場面で繰り返し登場する用語を整理しておきましょう。
母集団の特性値を「母集団パラメータ」、または「母数」と呼びます。
一方、標本から計算した値を「標本統計量」と呼びます。
母平均はμ、標本平均はx̄。母比率はp、標本比率はp̂。
同じ「平均」でも、母集団の値か標本の値かで意味がまったく違います。
母集団の真の値はわからないので、標本統計量を「推定値」として使います。
μの代わりにx̄を、pの代わりにp̂を使う、というわけです。
さえ「母平均はμ、標本平均はx̄」。この区別、テストでもよく狙われるから要チェックだよ!
次回は、標本平均がなぜ「確率変数」なのかを学びます。
