前回、全数調査と標本調査を学びました。標本調査では「選び方」が最重要でしたね。
今回は、その「賢い選び方」の中心となる無作為抽出法を見ていきます。
まず「無作為に選ぶ」とは、そもそもどういうことなのでしょうか。
無作為(むさくい)とは、人間の意図やパターンを介在させず機械的に選ぶことです。
くじ引き、サイコロ、コンピュータの乱数。これらが無作為の代表例です。
なぜランダムに選ぶことが、そこまで大切なのでしょうか。
標本調査でいちばん怖いのは、標本の選び方が偏る「バイアス」でしたね。
選び方が偏っていると、サンプル数をいくら増やしても正しい全体像には届きません。
無作為に選べば、母集団の全員に「選ばれる平等な機会」が与えられます。
これによりバイアスを避けられ、標本誤差を数学的に予測できるようになります。
さえ「公平に選ぶ」って人間が考えると意外と難しいんだよね!だから機械や乱数の力を借りるんだよ。
ここからは、無作為抽出法の中でいちばん基本的な方法を見ていきます。
それが単純無作為抽出法です。3級の出題範囲は、この方法が中心になります。
単純無作為抽出法は、母集団の全員に同じ確率で選ばれる機会を与える方法です。
シンプルに言えば、くじ引きそのものだと考えてください。
具体的な手順を、社員1,000人から100人を選ぶ例で見てみましょう。
まず1,000人全員に、1から1,000までの番号を割り当てます。
次に、その中からランダムに100個の数を選びます。
乱数表やExcelのRAND関数、専用ソフトなどを使って選びます。
選ばれた番号に対応する社員が、そのまま標本になります。
Excelでは各社員にRAND関数で乱数を割り当て、乱数の順で並べ替えて上位を選ぶ方法もあります。
単純無作為抽出は理論上もっとも公平で、統計的にも扱いやすい方法です。
ただし、母集団全員のリストが必要という制約もあります。
母集団が大きいと、全員のリストをそろえるのが現実的に難しい場合もあります。
さえ3級ではこの単純無作為抽出が中心!くじ引きと同じシンプルな考え方だから、しっかり押さえておこうね。
3級の問題で「無作為抽出」と出てきたら、原則この単純無作為抽出を指すと考えてください。
次回は、実務で使われるほかの抽出法を4つ、まとめて紹介します。
