前回はPPDACサイクルと「目的と目標」の話でした。今回からデータの集め方を具体的に見ていきます。
データを集める方法は、大きく分けて実験研究と観察研究の2つがあります。
両者の違いは「研究者が条件を操作するかどうか」にあります。
まず実験研究から見ていきましょう。
実験研究は、研究者が能動的に条件を操作してデータを取る研究です。
「ある条件を加えると、結果がどう変わるか」を確かめるのが目的です。
新薬を投与すると症状はどう変わるか、肥料の量を変えると収穫量はどう変わるか、などが例です。
原因を意図的に作り出して結果を観測できるので、因果関係に近づきやすいのが特徴です。
次は観察研究です。
観察研究は、研究者が条件を操作せず、自然のままの状態を観測する研究です。
喫煙者と非喫煙者で肺がんの発症率に違いがあるか、などが例です。
倫理的に介入できない場合や、すでに起きているデータを使う場合に有効です。
さえ「条件を操作するか、観察するだけか」!これがデータの集め方の最初の分かれ道だよ!
因果関係を特定したいなら実験研究が強いですが、倫理やコストの面で観察研究を選ぶ場面も多いです。
ここからは、実験研究で必ず登場する基本セットアップを見ていきます。
実験で大切なキーワードが、処理群と対照群です。
処理群は、試したい条件を与えるグループです。例えば新薬を投与する人たちです。
対照群は、その条件を与えないグループです。例えば新薬を投与しない人たちです。
この2つを比較することで「条件を与えたことによる差」がわかります。
処理群だけを見ても、結果が新薬のおかげか、もともとそうだったのかは区別できません。
風邪薬の効果を確かめるなら、処理群50人に投与、対照群50人には投与せず、1週間後に比較します。
処理群のほうが明らかに改善していれば、新薬に効果がある可能性が高いと言えます。
さえ比較対象がないと、効果があったのかどうか判断できないんだよね。対照群って大事!
次回は、比較をさらに厳密にする「プラセボ」という工夫を学びます。
