第6章では「サイコロで3が出る確率」のように、具体的な事象の確率を考えてきました。
ここからは、そこにもう一段、抽象的な視点を重ねていきます。第7章のスタートです。
記述統計(第1〜5章)と確率(第6章)を結びつける、新しい主役の登場です。
その主役の名前は「確率変数」。まずはサイコロの例で、正体をつかみましょう。
サイコロを1回振ると、結果は1,2,3,4,5,6のいずれかになります。
結果そのものが数字なので、自然に「出た目をXと呼ぼう」と決められますね。
このときXは確率変数です。振ってみるまで、値がどれになるかは分かりません。
「確率的に値が決まる変数」。これが確率変数の正体です。
さえ「変数」が苦手な人は、Excelの空白セルを想像してね。振ったら1〜6の数字が入る器だよ!
次はコインの例です。結果は「表」か「裏」で、そのままでは数字ではありません。
そこで、表を1、裏を0と決めることで、結果に数字を割り当てます。
こうしてコインの結果も、確率変数Xとして扱えるようになりました。
「結果を数字に翻訳する」のが、確率変数という考え方の出発点です。
確率変数は、大文字のX,Y,Zなどの記号で表すのがお約束です。
「確率的に値が決まる」という性質を、まずしっかり押さえておいてください。
ここで、第1〜5章で扱ってきたデータとの関係を考えてみましょう。
「クラス40人の身長」というデータは、実は確率変数のサンプルと考えられます。
「無作為に1人選んだときの身長X」という確率変数から、40個取り出したイメージです。
記述統計と確率をつなぐ橋。それが確率変数という考え方なんです。
さえ確率変数は最初、記号だけでピンとこないかも。発想はシンプルだから、慣れれば大丈夫!
サイコロなら出た目、コインなら表裏。身近な結果に数字を当てはめるだけです。
抽象的に見えても、根っこは「結果に番号を振る」というだけの話です。
次回は、この確率変数がどんな値をどのくらいの確率で取るか「確率分布」を学びます。
