統計検定3級|流し読みレッスン 第103話

二項分布と正規分布 ① 二項分布

さえちゃん
さえ

ここでは、統計学の主役級「二項分布」を学ぶよ。B(n, p)の意味と、期待値・分散の求め方がゴール!

文字が少しずつ流れてくるから、クリック(タップ)かEnter、→キーで読み進めてね。←キーを押せば、一つ前まで戻れるよ。途中の【記憶タイム】では、紙とペンで用語を書いてみよう! Escキー(または「中断」ボタン)で、いつでも手を止められるよ。

予想学習時間:約3

Enter キーでも開始できます

第103話

二項分布と正規分布 ① 二項分布

0 / 30
速さ
統計検定3級|流し読みレッスン 第103話

二項分布と正規分布 ① 二項分布

前回までは確率変数の期待値・分散を学びました。ここからは具体的な確率分布に入ります。

まず取り上げるのは「二項分布」。統計学の主役級と言っていい分布です。

二項分布とは「成功か失敗かの試行を何回も繰り返したとき、成功した回数」の分布です。

身近な例で見てみましょう。

コインを10回投げて表が出た回数、サイコロを20回振って6が出た回数。

製品100個を検査した不良品の個数、4択問題10問をあてずっぽうで正解した数も同じ仲間です。

共通点は「成功か失敗か」の試行を、独立に何回も繰り返している点です。

各試行で成功する確率が同じで、試行どうしが独立であるとき、成功回数は二項分布に従います。

【記憶タイム】
二項分布
(にこうぶんぷ)
成功か失敗かの試行をn回繰り返したときの、成功回数の確率分布
✍ 紙に3回書いてみよう

二項分布はB(n, p)と表記します。

nは試行の回数、pは1回の試行で成功する確率です。

コインを10回投げるならB(10, 1/2)。サイコロを20回振って6を狙うならB(20, 1/6)です。

【記憶タイム】
B(n, p)
n=試行の回数、p=1回あたりの成功確率を表す、二項分布の記号
✍ 紙に3回書いてみよう

n回試行してk回成功する確率は、組み合わせを使った式で求められます。

3級の試験では、計算そのものより「分布の形や性質」が問われることが多いです。

実際にB(10, 0.5)、コインを10回投げて表が出る回数の分布を見てみましょう。

コインを10回投げて表が出る回数の場合の数を示す棒グラフ。5回を中心に左右対称の山型1010145212032104252521061207458109110(場合の数(全1024通り中))(表が出た回数)

5回(10回の半分)がいちばん多く、左右対称の山型になっています。

コインを10回投げると、表は5回前後に集中しやすいことがグラフからわかりますね。

さえ

このグラフ、真ん中が高くて左右対称。実はあとで習う正規分布ともそっくりな形なんだよ!

続いて、二項分布の期待値と分散を押さえましょう。

二項分布B(n, p)の期待値はE(X)=np、分散はV(X)=np(1−p)です。

標準偏差はその平方根、σ(X)=√(np(1−p))になります。

【記憶タイム】
二項分布の期待値と分散
E(X)=np、V(X)=np(1−p)、σ(X)=√(np(1−p))
✍ 紙に3回書いてみよう

コインを10回投げる例なら、E(X)=10×0.5=5、V(X)=10×0.5×0.5=2.5です。

σ(X)=√2.5≒1.58。「平均5回、ばらつき1.58回くらい」という結果が、さっきのグラフの形と一致します。

別の例も見てみましょう。サイコロを30回振るとき、6が出る回数XはB(30, 1/6)に従います。

E(X)=30×(1/6)=5。V(X)=30×(1/6)×(5/6)=25/6≒4.17。σ(X)≒2.04です。

サイコロを30回振ると、6が出るのは平均5回くらい、ばらつきは±2回くらい。計算だけで予測できます。

さえ

二項分布のキモは「B(n, p)」「E(X)=np」「V(X)=np(1−p)」の3つ! まずはこの型を覚えよう。

次は『正規分布と標準正規分布』を学びます。