前回は余事象と古典的確率の基本を確認しました。今回は、その余事象をフル活用する問題からです。
さえ「少なくとも」を見たら、まず余事象を疑う。前回のコツ、覚えてるかな?
【問題6】サイコロを3回投げるとき、1の目が少なくとも1回出る確率を求めてください。
さえ「1回」「2回」「3回」って場合分けすると大変だよ。ラクな方法、思い出せる?
直接数えるのは大変なので、余事象「1が1回も出ない」を使います。
「1が1回も出ない」は、3回とも1以外が出るということです。
サイコロ1回で1以外が出る確率は5/6。3回連続なので、(5/6)×(5/6)×(5/6)=125/216です。
求める確率は、1から余事象を引いて、1-125/216=91/216になります。
【問題7】3人の誕生日が、少なくとも2人は同じ月になる確率を求めてください(年は考えません)。
さえこれも「少なくとも」だね!余事象は「3人とも違う月」だよ。
全事象は12×12×12=1,728通り。3人それぞれ12通りの月に生まれるからです。
「3人とも違う月」は12×11×10=1,320通り。1人目12通り、2人目は1人目と違う11通り、3人目は残り10通りです。
P(3人とも違う月)=1,320÷1,728=55/72になります。
求める確率は、1-55/72=17/72(約0.236)です。
23人まで増やすと50%を超える「誕生日のパラドックス」という有名な問題の縮小版です。
続いて加法定理の問題です。事象が重なるとき、和事象の確率をどう計算するか見ていきます。
A、Bが重なる(排反でない)とき、P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)で計算します。
【問題8】52枚のトランプから1枚引くとき、「ハートまたは絵札」である確率を求めてください。
さえハートと絵札、両方に当てはまるカードがあるのがポイントだよ!
事象A=ハート(13枚)、事象B=絵札(J,Q,Kが4スート×3枚=12枚)とします。
A∩B=ハートの絵札3枚。P(A)=13/52、P(B)=12/52、P(A∩B)=3/52です。
加法定理より、P(A∪B)=13/52+12/52-3/52=22/52=11/26になります。
ハートのJ・Q・Kが両方に重なっているので、3枚分を1回だけ引くのがポイントです。
【問題9】数学好き18人、英語好き15人、両方好き10人の30人クラスから1人選ぶとき、数学または英語が好きな確率は?
さえこれも加法定理の出番。両方好きな10人を、1回だけ引くんだったね!
P(A)=18/30、P(B)=15/30、P(A∩B)=10/30として、加法定理を使います。
P(A∪B)=18/30+15/30-10/30=23/30になります。
検算すると、数学だけ8人+英語だけ5人+両方10人=23人。30人中23人で一致します。
さえ「重なりを引く」感覚、つかめてきたかな?次はもう少し応用の問題に挑戦するよ!
次回は、応用問題とこの練習問題シリーズの振り返りに進みます。
