統計検定3級|流し読みレッスン 第79話

事象と確率 ③ 確率の3つの定義

さえちゃん
さえ

ここでは、「確率とは何か」への3つの答え方、古典的確率・頻度確率・公理的確率を学ぶよ。

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第79話

事象と確率 ③ 確率の3つの定義

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統計検定3級|流し読みレッスン 第79話

事象と確率 ③ 確率の3つの定義

前回、事象に関する用語をベン図のイメージで整理しました。

今回は、いよいよ「確率」そのものの定義に入っていきます。

実は「確率とは何か」の答えは、歴史的に3つの定義が積み重なってきました。

さえ

定義が3つもあるの!?ってなるよね。でも1つずつ見れば怖くないよ。

1つ目は「古典的確率」。18〜19世紀の数学者ラプラスが整理した定義です。

定義は「同じ可能性で起こる結果がN個あれば、各結果は1/N」というものです。

前提として、すべての根元事象が「同様に確からしい」ことが必要です。

サイコロの1〜6の目はすべて同じ高さの棒で表され、同様に確からしいことを示す図111213141516(確からしさ)(サイコロの目)
【記憶タイム】
古典的確率
(こてんてきかくりつ)
場合の数で計算する確率の定義。同様に確からしいことが前提
✍ 紙に3回書いてみよう

サイコロなら、P(3が出る)=1÷6=1/6です。

P(偶数が出る)は、2,4,6の3通りなので3÷6=1/2になります。

古典的確率は「数えれば計算できる」のが強みです。サイコロやくじが得意です。

ただし「明日雨が降る確率」のように、同様に確からしいと言えない場面には使えません。

2つ目は「頻度確率」。統計的確率とも呼ばれます。

定義は「試行を多数回繰り返したときの、相対頻度の極限」というものです。

「実際にやってみて、何回中何回起きたか」の割合、とイメージしてください。

【記憶タイム】
頻度確率
(ひんどかくりつ)
多数回の試行の相対頻度で確率をとらえる定義。統計的確率とも呼ぶ
✍ 紙に3回書いてみよう

打率が3割の選手なら、1,000打席中300本ヒット、P(ヒット)≒0.300です。

背景にあるのが「大数の法則」。試行回数を増やすほど、相対頻度は真の確率に近づく法則です。

【記憶タイム】
大数の法則
(たいすうのほうそく)
試行回数を増やすほど、相対頻度は真の確率に近づいていく法則
✍ 紙に3回書いてみよう

コインを10回投げると表が3回のことも(30%)ありますが、1万回なら50%に近づきます。

コイン投げの試行回数を増やすほど、表が出た相対頻度が0.5に近づいていく折れ線グラフ0.50.30.40.460.490.5― 表が出た相対頻度10回100回1,000回5,000回10,000回(相対頻度)(試行回数)

頻度確率は、打率や不良品率など、同様に確からしいと言えない場面でも使えるのが強みです。

ただし「1回しか起こらない出来事」には、繰り返しがなく使えません。

3つ目は「公理的確率」。数学者コルモゴロフが1933年に確立した現代的な定義です。

「確率とは何か」を定義せず、「確率が満たすべきルール」だけを決める発想です。

ルールは3つ。①非負性 ②全確率 ③加法性、と呼ばれます。

①非負性はP(A)≧0。②全確率はP(U)=1。③加法性は排反な事象ならP(A∪B)=P(A)+P(B)。

【記憶タイム】
公理的確率
(こうりてきかくりつ)
非負性・全確率・加法性の3公理で確率を定義する現代的な考え方
✍ 紙に3回書いてみよう

サイコロなら、各目1/6≧0で①、6×1/6=1で②が成り立ちます。

さえ

3つの定義、どれも「確率って何?」への答え方が違うだけ。焦らずでいいよ!

次回は、この3つの定義を比較し、確率の基本的な性質を見ていきます。