条件付確率の式を変形すると、重要な公式が出てきます。
P(B|A)=P(A∩B)÷P(A)の両辺に、P(A)を掛けてみましょう。
P(A∩B)=P(A)×P(B|A)。これが「一般の乗法定理」です。
「AかつBの確率」は「Aの確率」×「Aの条件下でのBの確率」と読めます。
ここで、独立性を思い出してください。
AとBが独立なら、P(A∩B)=P(A)×P(B)でしたね。
乗法定理P(A∩B)=P(A)×P(B|A)と見比べてみましょう。
独立な場合は、P(B|A)=P(B)が成り立つとわかります。
さえ「Aの情報があってもBの確率が変わらない」。これが独立の本当の意味だったね!
つまり「Aの情報がBの確率に影響しない」ことが、独立性の本質でした。
条件付確率を学ぶと、独立性の意味もより深く理解できます。
続いて、非復元抽出を条件付確率の言葉で書き直してみましょう。
袋に赤玉4個・白玉6個(合計10個)。戻さずに2回引いて両方赤の確率を考えます。
A=1回目に赤、B=2回目に赤とします。
P(A)=4/10=2/5。1回目で赤を1個引いた後、袋は残り9個です。
P(B|A)=3/9=1/3。1回目に赤を引いた条件下での2回目の確率です。
乗法定理より、P(A∩B)=2/5×1/3=2/15となります。
非復元抽出で確率を掛け算できるのは、乗法定理そのものだったのです。
独立でなくても使える、より一般的な公式が乗法定理なのです。
ここからは、条件付確率の問題を解く「流れ」を整理します。
①条件Aと知りたい事象Bを区別します。
「○○である人のうち、△△の確率」なら○○がA、△△がBです。
②「条件Aの世界」をイメージします。クラスから絞る、袋の中身が減る、など。
③その縮んだ世界の中で、Bが起こる割合を計算します。
さえ式を覚えるのも大事だけど「世界を縮める」発想のほうが、もっと大事だよ!
次回は、練習問題を通してこの流れを体に染み込ませましょう。
