確率の世界を、もう一歩深く進めていきます。
今回学ぶのは「条件付確率」という考え方です。
ある情報がわかったあとで、別の事象が起こる確率を考えます。
まずは式を使わず、身近な例でイメージをつかみましょう。
30人のクラスで、男子18人・女子12人。
「数学が好き」と答えたのは、男子12人・女子6人でした。
質問A:無作為に1人を選んだとき、その人が数学好きである確率は?
数学好きは合計12+6=18人。答えは18/30=3/5です。
質問B:選んだ人が男子だったとき、その人が数学好きである確率は?
男子18人のうち数学好きは12人。答えは12/18=2/3です。
同じ「数学好き」の確率なのに、3/5と2/3、答えが違いますね。
さえあれ、なんで答えが変わるの?って思うよね。ここが今回のポイントだよ!
理由はシンプルです。「男子である」という情報が先に与えられたから。
考える対象が、クラス全体30人から、男子だけ18人に縮んだのです。
分母が変わったから、確率の値も変わったわけですね。
この「情報で世界が縮む」感覚こそ、条件付確率の本質です。
この感覚さえつかめれば、この先の式もすんなり理解できます。
ここからは、この感覚を式で表してみましょう。
事象Aが起きたという条件のもとで、事象Bが起こる確率をP(B|A)と書きます。
縦棒の右がA=条件、左がB=知りたい事象。「ピー、ビー、ギブンエー」と読みます。
定義式は、P(B|A)=P(A∩B)÷P(A)(ただしP(A)>0)です。
A=男子、B=数学好きとすると、P(A)=18/30、P(A∩B)=12/30。
P(B|A)=(12/30)÷(18/30)=12/18=2/3。直感の答えと一致しました。
式は、私たちの直感を正確に表現するための道具なのです。
さえ式を丸暗記するより先に「なぜこうなるか」を体で分かってると強いよ!
次回は、この式を変形して出てくる「乗法定理」を学びます。
