前回までで、ゴルトン・ピアソン・フィッシャーという3人の物語がそろいました。
ここまでのストーリーを、表でひと目に整理してみましょう。
ゴルトンは19世紀後半、親子の身長研究で「平均への回帰」を発見しました。
彼が残したのは「回帰」という用語そのものです。
ピアソンは19世紀末〜20世紀初、統計を数学的に体系化しました。
彼が残したのは、相関係数・標準偏差・カイ二乗検定というキーワードです。
フィッシャーは20世紀前半、実験計画法で現代統計学の基礎を確立しました。
彼が残したのは、分散分析・最尤法・有意水準というキーワードです。
「気づき→整理→実用」というリレーが、約半世紀をかけて行われました。
ゴルトンの不思議な観察がスタート地点で、フィッシャーが実用的な道具箱を完成させました。
こうして現代統計学の土台ができあがったのです。
第3章の標準偏差、第4章の相関係数、第5章の回帰分析。すべてに3人の影響があります。
「なんでこの言葉なんだろう?」と感じたとき、歴史を思い出すと用語が立体的に見えてきます。
さえゴルトンが気づいて、ピアソンが数学で整理して、フィッシャーが実用に仕上げた!3人のリレーだね!
さて、回帰直線の歴史、ポイントを整理しておきましょう。
ゴルトンは親子の身長研究で「平均への回帰」を発見。「回帰」の語源になりました。
平均への回帰は、極端な値の次は平均に近づく値になりやすい現象。日常の様々な場面で起きます。
ピアソンはゴルトンの発見を数学で整理。相関係数・標準偏差を定式化しました。
フィッシャーは実験計画法・分散分析などで、現代統計学の基礎を確立しました。
3人のリレーで、現代の統計学・回帰分析の枠組みができあがりました。
数式や手法だけでなく、誰がどう考えたかを知ると、統計学はぐっと立体的に見えてきます。
さえ歴史を知ると、次に習う数字たちがぐっと身近に感じられるようになるよ!
次は『決定係数』を学びます。回帰分析はここでいったん一区切りです。
