前回は、回帰直線・説明変数・目的変数という用語を整理しました。
今回は、回帰分析の核心「回帰直線の式」に踏み込みます。
中学1、2年生の数学で、こんな式を学びませんでしたか。
「y=ax+b」。aは傾き(xが1増えるとyがどれだけ増えるか)、bは切片(xが0のときのy)でした。
たとえばy=2x+3なら、xが0のときy=3で、xが1増えるとyは2増えます。
回帰直線も、中身はまったく同じ一次関数です。用語だけ統計学っぽく変わります。
「Y=aX+b」。Xは説明変数、Yは目的変数、aは回帰係数、bは切片と呼びます。
中学の傾きaにあたる部分が、回帰分析では「回帰係数」と呼ばれます。
つまり回帰直線の式は、中学で習った一次関数を、データ分析用に名前を変えただけなのです。
さえ「回帰係数」「切片」って専門用語っぽいけど、一次関数の「傾き」「切片」と同じなんだよ!
とくに大事なのが回帰係数aです。「Xが1増えたとき、Yはどのくらい増えるか」を表します。
具体例で見てみましょう。勉強時間と数学の点数で「Y=8X+40」という回帰直線が得られたとします。
回帰係数a=8。勉強時間が1時間増えると、点数が8点上がるという意味です。
切片b=40。勉強時間が0時間のとき、点数は40点というベースラインです。
「勉強1時間あたり8点アップ」というメッセージは、誰にでもわかりやすく伝わりますね。
この式を使えば、いろいろな勉強時間での予測点数を計算できます。
1時間なら8×1+40=48点。3時間なら8×3+40=64点です。
5時間なら8×5+40=80点。7時間なら8×7+40=96点になります。
これが回帰分析の「予測」の仕組みです。回帰係数がわかれば、新しいXに対するYを計算できます。
さえ回帰係数を見れば「1時間勉強で8点アップ」みたいに具体的にわかる! ぼんやりした傾向が数字でハッキリするんだよ!
ただし、この「8」をどう導くかには、次回学ぶ最小二乗法というルールが必要です。
今回はまず「直線を式で表せると予測ができる」という発想を押さえてください。
今回のポイントです。回帰直線の式はY=aX+b。中学の一次関数y=ax+bと同じ仕組みでした。
aは回帰係数(Xを1増やすとYがどれだけ増えるか)、bは切片(Xが0のときのYの値)です。
次回は、相関分析と回帰分析の違いを整理して、このシリーズをまとめます。
