最小二乗法の計算は、Excelに任せるのが圧倒的に早いです。
回帰直線の傾きと切片を求める、専用の関数が用意されています。
統計検定3級は電卓が使える試験なので、この計算を手で求めさせられることはありません。
それでも関数を知っておくと2級に向けた土台になります。数字を扱う力として身につけましょう。
まずはSLOPE関数(傾き=回帰係数)です。
書き方は「=SLOPE(目的変数の範囲, 説明変数の範囲)」。
SLOPEは英語で「傾き」の意味。Yの範囲が先、Xの範囲が後という順番に注意してください。
次はINTERCEPT関数(切片)です。
書き方は「=INTERCEPT(目的変数の範囲, 説明変数の範囲)」。
INTERCEPTは英語で「切片」の意味。引数の順番はSLOPE関数と同じです。
具体例で確認しましょう。勉強時間(A列)とテスト点数(B列)が20人分あったとします。
SLOPEが8、INTERCEPTが40なら、回帰直線はY=8X+40になります。
この式に新しいXの値を入れれば、Yを予測できます。
3時間勉強した人なら、8×3+40=64点と予測できるわけです。
Excelには、ほかにも回帰分析ができる方法があります。
「データ分析」の「回帰分析」を使えば、傾き・切片・決定係数まで一気に出ます。
散布図の点を右クリックして「近似曲線の追加」を選べば、グラフに直線と式を重ねて表示できます。
さえ「最小二乗法」って大げさな名前だけど、Excelなら関数2つで一瞬。考え方さえ理解すれば十分だよ!
さて、ここまでの3話をまとめましょう。
「残差」は、実際のYの値と直線が予測するYの値の差でした。
残差を2乗する理由は2つ。符号を消すためと、大きく外れた点を強くペナルティにするためです。
「最小二乗法」は、残差の2乗の合計を最小にするように直線を決める方法でした。
第3章の分散と同じ発想で、偏差ではなく残差を2乗して「面積」として扱っていましたね。
SLOPE関数で傾き、INTERCEPT関数で切片が、それぞれ一発で求まります。
さえ残差・2乗・最小二乗法。この3つのキーワードが言えれば、この単元はばっちりだよ!
最小二乗法があるからこそ、回帰直線は「客観的に決まる1本」として信頼できるわけです。
次は『回帰直線に関する歴史』を学びます。お楽しみに!
