決定係数の2話目です。単回帰・重回帰という用語と、相関係数との関係を整理します。
説明変数が1つの回帰分析を単回帰分析、2つ以上を重回帰分析と呼びます。
たとえば勉強時間とテスト点数だけなら単回帰、勉強時間と睡眠時間も加えれば重回帰です。
第4章で学んだ相関係数rを覚えていますか。実は、単回帰のときだけ特別な関係があります。
単回帰では、決定係数R²は、相関係数rの2乗と等しくなります。
たとえば相関係数r=0.9なら、決定係数はR²=0.81になります。
相関係数r=0.5なら、決定係数はR²=0.25です。相関係数と決定係数はほぼ同じ情報を表します。
相関係数はr(小文字)、決定係数はR²(大文字の2乗)。「2乗の関係」を強調した記法です。
具体例の表で比べましょう。r=0.9→R²=0.81(非常に高い、81%説明)。
r=0.7→R²=0.49(中程度、49%説明)。r=0.5→R²=0.25(やや弱い、25%説明)。
r=0.3→R²=0.09(弱い、9%説明)です。
「相関係数0.5」は中程度に思えても、決定係数で見ると0.25と、説明力としては低めに感じます。
さえ相関係数と決定係数、同じ関係を見ているのに数字の印象が変わるの、面白いね!
この「R²=r²」が成り立つのは単回帰のときだけです。重回帰では別の方法で計算します。
重回帰の場合は、Excelの分析ツールが直接R²を計算してくれるので、そのまま値を読めばOKです。
さえ重回帰分析は3級ではさらっとだけ。単回帰・重回帰という言葉だけ覚えておいてね!
決定係数も、Excelの関数1つで求められます。ExcelのRSQ関数を紹介します。
書式は「=RSQ(目的変数の範囲, 説明変数の範囲)」です。
RSQは「R-Squared(Rの2乗)」の略です。引数の順序はY(目的変数)が先、X(説明変数)が後です。
勉強時間(A列)とテスト点数(B列)が20人分(行2〜21)あるとします。
決定係数は「=RSQ(B2:B21, A2:A21)」で求められます。
結果が0.72なら、テスト点数のばらつきの72%を勉強時間で説明できるという読み方になります。
決定係数は、分析ツールの「回帰分析」結果にも「重決定R2」として表示されます。
散布図の近似曲線に「グラフにR²値を表示する」を設定すれば、グラフ上にも表示できます。
検定では「決定係数の値が与えられて、説明力を問われる」パターンが多いです。
「R²は0〜1の値、1に近いほど説明力が高い」という基本を覚えておけば対応できます。
さえRSQ関数さえ覚えておけば、決定係数の計算問題は怖くないよ!
