統計検定3級|流し読みレッスン 第54話

層別散布図 ② 全体だと見えない傾向

さえちゃん
さえ

ここでは、層別散布図がいちばん威力を発揮する「全体だと見えない傾向」の例を学ぶよ。

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第54話

層別散布図 ② 全体だと見えない傾向

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統計検定3級|流し読みレッスン 第54話

層別散布図 ② 全体だと見えない傾向

層別散布図が最も威力を発揮するのは「全体では見えにくい傾向が、層別にすると浮かび上がる」ケースです。

実際にデータを見ながら確認していきましょう。

ある中学校の生徒16人(男子8人・女子8人)の身長と50m走のタイムを調べました。

まずは男女を区別せず、全員をまとめて散布図にしてみます。

身長と50m走タイムの散布図。男女を区別せず全員をまとめたもの146.8185.26.89.4(50m走(秒))(身長(cm))

こうして見ると、身長が高い人ほど50mを早く走れそうだ、と読めます。

右肩下がりの、それなりにまとまった関係に見えますね。

では、同じデータを性別で分けて出力してみましょう。

点の色を、男子と女子で塗り分けました。

身長と50m走タイムの散布図。男子と女子を色分けした層別散布図● 男子● 女子146.8185.26.89.4(50m走(秒))(身長(cm))

男子は、身長が高いほど50mのタイムが早くなる、はっきりした傾向が見えます。

一方の女子は、身長とタイムの関係がほぼ横ばいに見えます。

全体だけ見たときの「まとまった関係」は、実は男子側の傾向に引っぱられていたのです。

層別にすることで「2つのグループ間の差」と「グループ内の傾向」の両方が読めるようになりました。

これが層別散布図の最大のメリットです。

【記憶タイム】
層別散布図
(そうべつさんぷず)
全体では見えなかった傾向が、層別にすると浮かび上がることがある
✍ 紙に3回書いてみよう
身長と50m走タイムの散布図。男子と女子を色分けした層別散布図● 男子● 女子146.8185.26.89.4(50m走(秒))(身長(cm))
さえ

「全体ではまとまって見えたのに、分けたら実は片方だけの傾向だった」なんてこと、よくあるんだよ!

層別散布図には、もう1つ面白い使い方があります。

「全体では相関がないように見える」のに「層別にすると相関が見えてくる」ケースです。

たとえば「年齢と病気のリスク」を全体の散布図で見ても、ぼんやりした関係しか見えなかったとします。

ここで「運動習慣の有無」で層別してみるとどうなるでしょうか。

運動なしのグループでは強い正の相関、運動ありのグループでは弱い相関が見えてくることがあります。

【記憶タイム】
層別
(そうべつ)
「もう1つの変数」で分けることで、隠れた関係性を見つけ出す視点
✍ 紙に3回書いてみよう

「もう1つの変数」が、関係性を整理するカギになるわけです。

さえ

「全体ではぼんやり、でも層別にしたら明確!」という瞬間、データ分析でいちばん面白いところなんだよ!

第2章のヒストグラムでも、同じパターンが登場していましたね。

散布図でモヤッとした傾向しか見えないときは「もう1つの変数で分けてみたら、何か見えるかな」と疑ってみましょう。

それだけで、隠れていた関係性が浮かび上がることがあります。

次は、層別散布図がどんな場面で実際に使われるのかを見ていきます。