統計検定3級|流し読みレッスン 第60話

相関係数の注意点 ② 山なりの関係と異質なグループ

さえちゃん
さえ

ここでは、注意点②「山なりの関係に気づけない」ことと、注意点③「異質なグループの混在」を学ぶよ。

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第60話

相関係数の注意点 ② 山なりの関係と異質なグループ

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統計検定3級|流し読みレッスン 第60話

相関係数の注意点 ② 山なりの関係と異質なグループ

前回は「外れ値」の罠を見ました。今回は2つ目・3つ目の注意点を扱います。

テーマは「山なりの関係には気づけない」ことと、「異質なグループの混在」です。

まずは、相関係数のもう1つの弱点、非線形な関係から見ていきましょう。

相関係数は「直線的な関係の強さ」を測る指標です。直線的でない関係は拾えません。

もっとも有名な例が「山なり」の散布図です。次を見てください。

Xが増えるとYは山型に増減する散布図。ピークを境に増加から減少に転じている-1.641.60.233.8(変数Y)(変数X)

Xが小さいうちはYも増えていきますが、あるところでピークを迎えます。

ピークを過ぎると、今度はXが増えるほどYが減っていきます。

これだけ明らかな関係があるのに、相関係数を計算するとおよそ0.03。ほぼ0です。

なぜでしょうか。理由は、正の連動と負の連動が同じくらい混ざっているからです。

前半は「Xが増えるとYも増える」正の連動。後半は「Xが増えるとYは減る」負の連動。

この2つが打ち消し合って、相関係数はほぼ0に落ち着いてしまうのです。

【記憶タイム】
山なりの関係
相関係数はほぼ0でも、実際には明らかな関係があるケース
✍ 紙に3回書いてみよう

「相関係数が0だから関係がない」と判断すると、明らかな関係性を見逃してしまいます。

山なりや谷なりの関係は、気温と電力使用量、勉強時間と成績など身近にたくさんあります。

さえ

相関係数が0でも「関係なし」とは限らないから気をつけてね!散布図が頼りだよ。

続いて3つ目の注意点、「異質なグループの混在」を見ていきましょう。

全体では無相関っぽく見えても、グループに分けると強い相関が出ることがあります。

次の散布図を見てください。青とオレンジ、2つのグループが混ざっています。

2つのグループを重ねた散布図。全体では緩やかな右上がりだが、グループ別に見ると強い右上がり● グループA● グループB-0.630.6654(変数Y)(変数X)

全体としてまとめて計算すると、相関係数はおよそ0.6。中程度の正の相関です。

ところが、グループA・グループBをそれぞれ単独で計算すると、様子が変わります。

グループAもグループBも、単独ではおよそ0.95。非常に強い正の相関です。

全体だと「中程度」、層別すると「非常に強い」。同じデータでも評価が大きく変わります。

【記憶タイム】
異質なグループの混在
性質の違うグループが混ざると、全体の相関係数は過小評価されやすい
✍ 紙に3回書いてみよう

逆に、無関係な2グループがたまたま似た範囲に重なると、全体だけ強く見えることもあります。

いずれのケースも、層別散布図を併用しないと気づけない問題です。

さえ

「データの中に違う性質のグループが混ざっていないか」を疑うクセ、本当に大事だよ。

今回のポイントを整理しましょう。

相関係数は直線的な関係しか測れないこと。そして、異質なグループの混在に注意すること。

次回は最終話。相関係数を使うときのチェックリストと、第4章のまとめをお届けします。