前回は、B組の点数(50,60,70,80,90)で、偏差を2乗するところまで進みました。
偏差の2乗は、−20→400、−10→100、0→0、10→100、20→400でしたね。
ステップ④:偏差の2乗の平均を求めます。
(400+100+0+100+400)÷5=1000÷5=200です。
ステップ⑤:この値こそが「分散」です。
分散は記号でs²と書きます。B組の分散はs²=200です。
ステップ⑥:分散の平方根を取ります。平方根とは、2乗すると元の数に戻る値のことです。
これが「標準偏差」です。記号ではsと書きます。
標準偏差=√200≒14.14点。これで6ステップが完了しました。
さえ6ステップ、Excelなら関数一発だよ!VAR.P関数とSTDEV.P関数を覚えておこう!
ステップ③で偏差を2乗しましたが、これには理由があります。
なぜ単純に足したり、絶対値を取ったりしないのでしょうか。「空間で考える」イメージで掘り下げます。
3mと10m、長さの差は7m。
直感的に「7メートル分離れている」とすぐわかりますね。
ところが面積で考えるとどうでしょう。一辺3mの正方形は9m²、10mなら100m²です。
差はなんと91m²。同じ「3」と「10」でも、長さと面積では印象がまったく違います。
2乗するというのは、長さを面積に変換することと同じ操作なのです。
偏差を2乗するのは、「平均から離れている度合いを面積として捉える」という発想です。
偏差が小さければ2乗してもあまり大きくなりません。偏差が大きいと2乗でぐっと大きくなります。
つまり、平均から大きく外れた値ほど、はっきりと散らばりに反映されるのです。
外れ値が分散に強く効いてくる、というのはこのためです。
もう1つ理由があります。偏差をそのまま足すと必ず0になってしまうのでした。
2乗すればマイナスもプラスになるので、合計が0になりません。これで散らばりを数値化できます。
さえ「2乗=面積」って考えると、分散が急に身近に感じない?数学のお約束じゃなくて、ちゃんと発想があるんだよ!
偏差を2乗するのは、散らばりを「長さ」ではなく「面積」として捉えるためだったのです。
