今回からは新しい章「1変数データの分析」に入ります。テーマは「散らばり」です。
平均値・中央値・最頻値といった代表値だけでは、データの全体像はつかめません。
例を見てみましょう。A組5人の点数は70,70,70,70,70。平均は70点です。
平均は同じでも、A組は全員が同じ点数だとわかりますね。
一方、B組5人の点数は50,60,70,80,90。平均は同じく70点です。
A組とB組、平均は同じでも状況がまるで違うのは明らかですね。
平均が同じでも、散らばりが違えば意味が違うのです。
だからこそ、散らばりを数値で表す手段が必要になります。
第2章では、レンジと四分位範囲をすでに学びました。
今回は、もっとも広く使われる散らばりの尺度、分散と標準偏差を扱います。
さえ今回はいよいよ「分散」と「標準偏差」だよ!統計で一番よく出てくる散らばりの指標だから、しっかり押さえよう!
分散と標準偏差は、次の6ステップで求められます。
先ほどのB組のデータ(50,60,70,80,90)で、順番に計算してみましょう。
ステップ①:平均値を求めます。
(50+60+70+80+90)÷5=70点。これがB組の平均値です。
ステップ②:偏差を求めます。各データが平均からどれだけ離れているかを表す値です。
偏差は「データの値−平均値」で求めます。
50−70=−20、60−70=−10、70−70=0、80−70=10、90−70=20です。
偏差は平均より小さければマイナス、大きければプラスになります。
重要な性質があります。偏差をすべて足すと、必ず0になるのです。
確かめてみましょう。(−20)+(−10)+0+10+20=0。プラスとマイナスが打ち消し合います。
さえ偏差は「平均からの距離」って考えるとわかりやすいよ!符号(+−)がついてるのがポイントだね!
ステップ③:偏差を2乗します。なぜ2乗するのかは、次のレッスンでじっくり考えます。
今は計算を進めましょう。(−20)²=400、(−10)²=100、0²=0、10²=100、20²=400です。
6ステップのうち、まず③まで進みました。続きは次のレッスンで見ていきます。
さえ次は、この続きの計算と、なぜ2乗するのかという理由を一緒に考えていこうね!
