平均値・中央値・最頻値の3つは、分布の形によって大小関係が変わります。
第2章でも見たとおりですが、代表値を学んだいま、あらためて整理しましょう。
まずは左右対称の分布です。山が真ん中にあり、左右均等に広がる形です。
この場合、平均値・中央値・最頻値の3つはほぼ一致します。
次に右の裾が長い分布です。山が左寄りで、右側に長く尾を引く形です。
右側の少数の大きな値が、平均を引き上げます。
一方、中央値や最頻値はそれほど影響を受けません。
結果として、平均値>中央値>最頻値という順序になります。
年収や貯蓄などの経済データは、この形になることが多いです。
最後は左の裾が長い分布です。山が右寄りで、左側に長く尾を引く形です。
少数の小さな値が平均を引き下げるため、平均値<中央値<最頻値の順序になります。
合格者がほぼ満点を取る簡単な試験の点数などが、この形の例です。
この関係を覚えると、平均値と中央値を聞いただけで分布の形を推測できます。
「平均年収450万、中央値380万」なら、右の裾が長い分布だと推測できます。
「平均点80点、中央値85点」なら、左の裾が長い分布だと推測できます。
「平均と中央値がほぼ同じ」なら、左右対称に近い分布だと推測できます。
さえ「平均」って聞くと真ん中の値だと思いがちだけど、分布が偏ってるとそうじゃないんだよね。
さえ3つセットで見るのが、デキる大人のデータの読み方だよ!
さて、これで「位置に関する代表値」はひととおり学び終えました。全体をまとめましょう。
平均値は、データの合計÷データの個数。記号はx̄。外れ値に弱いのでした。
度数分布表からの平均値は、Σ(階級値×度数)÷データの総数。表に列を1つ足すのがコツでした。
中央値は、データを並べたとき真ん中の値。外れ値に強いのでした。
最頻値は、もっとも多く現れる値。実データからと、ヒストグラムの最大階級からの2種類でした。
大小関係は、左右対称なら3つほぼ一致。右の裾が長いなら平均>中央>最頻でした。
左の裾が長いなら平均<中央<最頻でした。忘れたらこのページに戻ってきてくださいね。
代表値は「データを1つの数字で代表させる」値ですが、1つだけでは不十分です。
複数の代表値と分布の形を組み合わせて、はじめてデータの本当の姿が見えてきます。
次は『観測値の散らばりの尺度』を学びます。お楽しみに!
