前回は、zスコアの意味と計算式を学びました。
今回は、実際に異なる教科の成績をzスコアで比較してみましょう。
Bさんは英語と数学のテストを受けました。結果を見てみます。
英語は75点、クラス平均60点、標準偏差10点でした。
zスコアは、z=(75-60)÷10=15÷10=1.5です。
英語のzスコアは1.5。平均より標準偏差1.5個分上という意味です。
次に数学です。数学は85点、クラス平均80点、標準偏差5点でした。
zスコアは、z=(85-80)÷5=5÷5=1.0です。
数学のzスコアは1.0。平均より標準偏差1個分上という意味です。
英語のzスコア1.5は、数学のzスコア1.0より大きい数値です。
つまりBさんは、数学よりも英語のほうが相対的に良い成績だったといえます。
生の点数だけ見ると数学(85点)の方が高く見えます。
でも英語は平均より標準偏差1.5個分、数学は1個分。クラス内の立ち位置は英語が上です。
この例が示すのは「絶対値での比較は、規模が違うとミスリードする」という事実です。
zスコアを使えば、平均も散らばりも違うテスト同士を、フェアに比較できます。
さえ点数だけ見て一喜一憂しがちだけど、zスコアで見るとまた違う景色が見えてくるよ!
ここからは、もう1つの指標「変動係数」を学びます。
zスコアが「個別データの相対化」なら、変動係数は「データセット全体の散らばりの相対化」です。
変動係数(CV)は、標準偏差を平均値で割って求めます。
式で書くと、変動係数=標準偏差÷平均値。100倍して%表示することもよくあります。
標準偏差は「散らばりの絶対値」です。50万円と聞いても大きいか小さいか判断できません。
それは「平均がいくらか」によるからです。
平均500万円で標準偏差50万円なら、平均の10%の散らばりです。
平均100万円で標準偏差50万円なら、平均の50%の散らばりになります。
同じ50万円でも、後者のほうが相対的にずっと大きく散らばっているといえます。
さえ標準偏差だけ見て判断すると、規模の違いに足をすくわれることがあるから気をつけて!
次回は、実際にA支店とB支店の売上データで、変動係数を計算してみましょう。
