四分位数(Q1・Q2・Q3)に、最小値と最大値を加えた5つの数字。
これで、データの分布をかなり的確にとらえられます。これが「5数要約」です。
5数要約の並びは「最小値→Q1→中央値→Q3→最大値」の順です。
累積分布でいうと「0%・25%・50%・75%・100%」の5つの位置にあたります。
データを4等分すると区切りは3本(Q1・Q2・Q3)ですが、両端を足せば全体を代表させられます。
実際に、20人のテスト点数で5数要約を求めてみましょう。
最小値は12点、Q1は40点、中央値(Q2)は60点でした。
Q3は76.5点、最大値は95点。これが5数要約の中身です。
たった5つの数字から、こんなことが言えます。
テストの真ん中の点数は60点(中央値)です。
真ん中の50%(10人分)は、40点〜76.5点の間に収まっています(Q1〜Q3)。
最低点は12点、最高点は95点。分布の両端もひと目でわかります。
上半分より下半分のほうが幅が広いので、左に少し裾を引いた分布かもしれません。
5数要約は、分布の中心・広がり・偏りをまとめてつかむのに最適です。
Q1とQ3の間の幅を「四分位範囲(IQR)」と呼びます。
「データの中央50%が収まる範囲」のことです。式で書くと IQR=Q3−Q1。
先ほどの例なら、IQR=76.5−40=36.5点になります。
「真ん中の半分の人たち」の点数の幅が36.5点ある、と読みます。
四分位範囲は「外れ値」の影響を受けにくいばらつきの指標です。
最大値・最小値は極端な値1つで動きますが、Q1・Q3は真ん中の50%に集中していて安定しています。
5数要約はExcelの関数を使えば一瞬で計算できます。
5数要約をひと目で見せてくれるのが「箱ひげ図」です。
箱の中に中央値、箱の上下端にQ1とQ3、ひげの先に最小値・最大値が表れます。
さえ実際の計算は、次のシリーズの練習問題で一緒にやってみるから、心配しないで!
さえ今回は「累積分布から5つの位置を抜き出すと5数要約」って感覚をつかめれば十分だよ!
今回のポイントを整理しましょう。
「分位数」は累積分布で「○○%の位置にある値」のこと。
「四分位数」はデータを4等分する3つの値:Q1(25%)・Q2(中央値、50%)・Q3(75%)。
「5数要約」は最小値・Q1・中央値・Q3・最大値の5つで、分布全体をつかむもの。
「四分位範囲(IQR)」はQ3−Q1。中央50%の幅で、外れ値の影響を受けにくい指標です。
累積度数分布という視点を持つと、分位数や5数要約の意味がスッと見えてきます。
次は『データの散らばり』を学びます。お楽しみに!
