第2章もいよいよ最終盤。今回から3話にわたって「箱ひげ図」を学んでいきます。
箱ひげ図は、これまで学んできた5数要約を、1つのグラフに集約したものです。
5数要約とは、最小値・Q1・中央値・Q3・最大値という5つの数字でしたね。
箱ひげ図(box plot)は、この5つの数字を「箱」と「ひげ」で視覚化します。
まずは実物を見てみましょう。こういう形のグラフです。
では、パーツごとの意味を確認していきましょう。前回求めた「20人のテスト点数」の5数要約を箱ひげ図にしたのが、この図です。
箱の下端はQ1(第1四分位数)。下から25%の位置にあたります。
箱の中の線は中央値(Q2)。ちょうどデータの真ん中の値です。
箱の上端はQ3(第3四分位数)。下から75%の位置にあたります。
つまり箱の高さそのものが、四分位範囲(IQR)=中央50%の幅を表しているのです。
続いて「ひげ」です。箱から伸びる線で、外れ値を除いた最小値・最大値を示します。
下のひげの先が最小値、上のひげの先が最大値に対応します。
ひげのさらに外側にポツンと点があれば、それは外れ値(1.5×IQRを超える値)です。
まとめると、箱ひげ図は「箱=中央50%」「ひげ=上下25%ずつ」を表す図なのです。
さえ5つの数字だけでこんなに色々見えるなんて、箱ひげ図って実はすごい発明だよね。
この図から読み取れることを、4つに整理してみましょう。
1つめは中央値の位置。箱の中の線がどこにあるかで、分布の中心がわかります。
2つめはばらつきの大きさ。箱の高さ(IQR)と、ひげの先までの全体の高さです。
3つめは分布の偏り。中央値が箱の中で偏っていたり、ひげの長さが上下で違ったりします。
4つめは外れ値の有無。ひげの外側にポツンと点があるかどうかです。
これら4つを、1つのグラフから一気に読み取れるのが箱ひげ図の強みです。
データの「第一印象」をつかむのに、これほど便利な図はなかなかありません。
箱ひげ図は「5数要約をひと目で見るグラフ」。これが今回いちばんのポイントです。
次回は、この箱ひげ図を複数並べて比較する「並列箱ひげ図」を学びます。
