時系列データを比較するもう1つの便利な方法が指数(index)です。
ある基準時点の値を100として、それ以外の時点を相対的に表します。
計算式は「各時点の値÷基準時点の値×100」です。
例えば、ある会社の年次売上を2020年(基準)=100として指数化してみます。
2020年の売上は500万円で、指数は基準の100です。
2021年は525万円で指数105(5%増)、2022年は550万円で指数110(10%増)です。
2023年は540万円で指数108(8%増)、2024年は575万円で指数115(15%増)です。
上のグラフが、その指数の推移を表したものです。
2024年の指数115は「575÷500×100=115」で、基準年から15%増を意味します。
「指数110」なら基準時点から10%増、「指数95」なら5%減とすぐに換算できます。
指数は経済や統計の世界でよく使われます。
消費者物価指数(CPI)は、物価の動向を基準年100として表す指標です。
基準年は2010→2015→2020のように5年ごとに更新されます。国勢調査も5年おきです。
ほかにも、日経平均株価などの株価指数、鉱工業生産指数、景気動向指数があります。
指数がよく使われる理由は3つあります。
①異なるスケールのデータを比較できる(スケール=単位や規模の大きさ)こと。
②基準時点からの変化が一目でわかること。「指数120」なら「20%増」と読めます。
③複数の系列を1つのグラフで重ねられること。すべて100からなら伸びを比較できます。
指数は「基準時点との比較」を100に設定した表現です。基準がいつかを必ず確認しましょう。
さえ指数って「株価指数が上昇」と聞いてもピンとこなかったと思うけど、
さえ要は「基準のときから何%動いたか」ということ。
さえこれがわかると、経済ニュースの見方が変わるよ!
では、時系列データの要約のポイントを、もう一度整理しておきましょう。
折れ線グラフは、時系列の可視化の基本。線の傾きで変化を読みます。
変動には3つの要素があります。傾向(トレンド)・周期(季節変動など)・不規則です。
周期と不規則を取り除いて、本当の傾向を見るのが分解の発想でした。
変化率は(現時点-前時点)÷前時点。前月比・前年同月比などで使います。
指数は基準時点を100として相対化する表現でした。
時系列データは、ビジネスでも経済でも、扱う機会がもっとも多いデータの形です。
時間軸でどう動いているかを読み取れると、世界の見え方が一段深くなります。
次は『時系列グラフの注意点』を学びます。
