今回は「時系列グラフ作成上の注意点」を学びます。前半は時間軸の間隔、後半は対数を扱います。
まずは、時系列グラフでもっとも基本的で重要な「横軸(時間軸)の間隔」から見ていきましょう。
時系列グラフの横軸は、同じ単位の時間が等間隔に並んでいるのが大原則です。
月次データなら毎月が等間隔、年次データなら毎年が等間隔。これがズレると変化のスピードを正しく読み取れません。
実務では、ある時点のデータが取れていないことがあります。ある会社の売上推移で考えてみましょう。
2018〜2023年の売上で、2020年だけ記録がない、というケースを想像してください。
ここで2020年を飛ばして残りの年を等間隔に並べると、大きな問題が起きます。
「コロナ禍で売上が伸び悩んだ年」が消えてしまい、隣の年同士の変化に見えてしまうのです。
欠損データがあるときは、その時点も横軸上には残し、点を打たずに線を切るのが工夫の一つです。
あるいは欠損部分を破線でつなぎ「データなし」とラベルする、という方法もあります。
コロナ禍のようなイベントが原因なら、そのことを注記するのも大切な配慮です。
上のグラフのように、欠損の時点を残したまま線を切ると、時間の流れが正しく伝わります。
ポイントは、時間軸が「物理的な時間の流れと一致している」ことです。
データの有無に関わらず、時間そのものは等間隔で進みます。それを忠実に表すのがフェアなグラフです。
最後に、観測自体が不規則な間隔で行われた場合を考えます。
たとえば3ヶ月後、次は1年後、というように観測間隔がバラバラなケースです。
このときは、横軸を実際の時間間隔に応じた幅で配置するのが正しい表現です。
観測点ごとに等間隔に並べてしまうと、変化のスピードが歪んで伝わってしまいます。
さえ「あれ、なんか変?」って思ったグラフ、まず横軸を見てみて。データのない年を飛ばしてたり、観測間隔がバラバラだったりすること、けっこうあるんだよ。
次回は、いよいよ「対数」の話に入ります。数学っぽく見えますが、考え方はシンプルです。お楽しみに。
