前回まで見てきたのは「血液型」という1つの変数だけの集計でした。
でも実務では、2つの質的変数の関係を見たい場面のほうが、むしろ多いものです。
「性別」と「血液型」、「年代」と「好きな飲み物」など、世の中の関心の多くは変数どうしの関係にあります。
このとき使うのが「クロス集計」です。
クロス集計の結果をまとめた表は「分割表」または「クロス集計表」と呼ばれます。
社員50人(男性30人、女性20人)の血液型を、性別×血液型でクロス集計してみましょう。
男性はA型15人・B型5人・O型8人・AB型2人、女性はA型5人・B型7人・O型6人・AB型2人でした。
表のマス(セル)は、行と列の両方の条件にあてはまる人数を表します。
「男性かつA型」なら、15人いる、という意味です。
クロス集計表は、Excelの「ピボットテーブル」機能でかんたんに作れます。
行と列に置きたい変数をドラッグするだけで、自動的にこの表ができあがります。
実務でも教育の場でも、もっとも頻繁に登場する集計の形です。
さえクロス集計は「2つの軸で見る」ってこと。Excelのピボットテーブルは基礎中の基礎だよ!
さえ実務で本当によく使うから、使い方がわからない人はしっかり勉強してね!
次は、クロス集計表に合計欄を書き足してみましょう。
行ごとの合計を「行和」といいます。
列ごとの合計を「列和」と呼びます。
あわせて「周辺度数」とも呼ばれます。
この表の列は性別なので、列和は性別ごとの度数を表します。男性30人、女性20人です。
これは性別だけを集計したときの度数分布表と一致します。
行は血液型なので、行和は血液型ごとの度数を表します。A型20人、B型12人、O型14人、AB型4人です。
こちらも、すでに見た血液型の度数分布表とぴったり同じ数字になります。
行和の合計、または列和の合計は「総和」と呼びます。表全体の人数、ここでは50人です。
行和の合計と列和の合計が一致するかを確かめれば、計算ミスを防ぐチェックになります。
さえ「行」は横の並び、「列」は縦の並び。だから行和は横方向、列和は縦方向の合計。漢字の意味そのままだから迷わないよね!
行和・列和とは、「2変数の集計から1変数の集計を取り出したもの」です。
クロス集計表があれば、それぞれの変数だけの分布もそこから読み取れる、という関係です。
最後に、質的変数の要約で登場した用語を整理しておきましょう。
度数分布表・棒グラフ・円グラフ・帯グラフは、1つの変数を要約する道具でした。
クロス集計表・行和・列和は、2つの変数の関係を要約する道具でした。
質的変数の要約は、つきつめると「数えて、見える形にする」ことに尽きます。
次は『グラフによる要約』を学びます。
