関数概要
ROW(ロウ)関数は、参照したセルの行番号を知らせてくれる関数です。引数は省略することができ、その場合は現在位置の行番号を教えてくれます。
構文 | =ROW(参照) |
---|---|
使用例 |
=ROW(B2) =ROW() =ROW(B2:B6) |

ROW関数の使い道として、現在の行番号を取得してくれるので、これを利用して別の関数に組み込むことで応用が可能です。行番号を取得するROW関数に対して、列番号を出力するCOLUMN関数とセットで覚えておくといいでしょう。
動画解説
関数説明
シンプルに、現在位置の行番号を取得してみましょう。アクティブセルの番地は、セルC3です。
ROW関数は、[数式]タブ→関数ライブラリの[検索/行列]にあります。
ROW関数は引数を省略することで、現在位置を取得できます。
そのままOKボタンを押します。
このとおり、アクティブセルの位置は「C3」なので「3」行目を示す「3」が出力されました。
また、このようにセル参照でA1を指定すれば、「1」と出力されます。
さらに、範囲選択した参照になると……。
アクティブセルの位置からスピル機能が発動(2019年11月以降のMicrosoft365より)します。
ROW関数は、このように行番号を取得してくれる関数です。
さえちゃんのROW関数ワンポイントアドバイス

オートフィルでデータを流したとき、データの入れ替えが発生するとその連番は崩れてしまいます。表の中で連番が固定のとき、オートフィルで連続データを入力するのではなく、ROW関数を使って連番を表現すると便利です。
このように、IDをROW関数を使って連番を振ってみましょう。
数式内で「-2」としているのは、現在の位置を「1」として出力するためです。
あくまで一例と思ってください。顧客IDは、顧客名から抜けたら欠番を埋めるためにその分繰り上がる、というルールがあるとしましょう。
このデータの中で「乃木坂広告社」を消すとします。
通常のオートフィルで連続データを出力した場合、「4」が欠番となってしまいますが、ROW関数を使うことで自動的に連番を保持することができました。
このROW関数の性質を利用して、相対的に数字を割り振ることができるので、そのほかの関数にも応用できるケースはいくつかあります。
ただし、実際の業務でそのシーンが必要になるときは、数式がやたらと長くなってしまう傾向があるため、どうしてもこれしかない、というシーンで扱われることが多いこれまでの経験則です。
連続データは奇数・偶数の判定として扱われたり、VLOOKUP関数などで用いられる引数で、行番号や列番号指定でも相対的に数字を利用することができます。
組み合わせを挙げればたくさんあり、ここでの説明は逆に混乱を招きかねないので、事例紹介は割愛いたします。ROW関数は行番号を取得する関数だ、とだけ覚えることに集中してください。
関数ステータス
関数ライブラリの種類
検索/行列
数式の構文
=ROW(参照)