Lesson 003|数値データと文字列データ
料理を上達するためには、その素材ひとつひとつの性質を知る必要があります。Excel も同様で、入力するデータの扱い方を知ることが大切です。
Lesson 003 では「なぜ表示されないのか?」「データのタイプをどうやって判断すればいいのか?」という、基本の Excel の性格を学びます。
Excel は表計算ソフトです。表計算ソフトは文字列データよりも数値データのほうが優先度が高く扱われている、ということを学習しておきましょう。
まず、数値データ。
数値データとは「100」のような数字のデータです。
そして、文字列データ。
文字列データとは「お」「は」「よ」「う」、それぞれの文字データが列をなして、「おはよう」と入力されたデータのことです。
- 数値(すうち)データ
- 文字列(もじれつ)データ
さて、例えばの話ですが……。
セルに入力した文字が間違っていたとしても「修正しておきます」で済みますが、数値データはどうでしょうか?
セルに「10,000,000」と入力したものが、表示桁数が欠けていたことで「1,000,000」と出力されてしまったら、とても大変ですよね。
文字列データよりも、数値データのほうが優先度が高い理由はこのためです。では、Excel はどうやって数値データと文字列データを見極めているのでしょうか?
それは、計算ができるかできないかで判別されます。計算ができないデータは、すべて文字列データとして扱われます。
数値データと文字列データ、優先度の違いを先に見ることで理解が深まりますので、次のキャプチャをご覧ください。
- セルB2 → おはようございます
- セルC2 → こんにちは
と入力します。

C2のほうは、何もデータが入力されていないD2にスペースを間借りしていますが、左側のB2は隣にデータがあるため、そうはいきません。
右側にデータがある場合、セル幅を超えた文字列データは、そのセルの下に潜り込んでしまうのです。 それに対して、数値データの場合はどうでしょう?
セルB4は、単に「1000000000000000」と入力してあります。

セルB4に収まりきらないので、指数表示に自動変換されました。
指数表示「1E+15」 は 10の15乗 、つまり 0が15個 ありますよ、という表示です。
このように、数値データはセル内に隠れてしまうときは、何らかのアクションを取ります。
上記は、指数表示に自動変換するという一例でしたが、このほかのアクションも見ていきましょう。
次のキャプチャは、入力した日付が表示されないケースです。

このようにナンバー記号で隠してしまう動きもあります。
日付は(少し特殊な扱いですが)数値データに分類されます。
とにかく、表示しきれないものは、Excel が「いったん隠す」という判断をします。
操作ミスではありません。
桁落ちしないように極力 Excel が防いでくれるわけです。
この表示が出力されたときは、B列の横幅を広げると簡単に回避できます。
次に、入力されたデータが、数値データか文字列データか? を判別する、簡単な見分け方をご紹介します。
以下、「おはよう」と「100」の2つの入力されたデータをご覧ください。

文字列入力の場合、必ずデータは左詰めで出力され、数値入力の場合は、必ず右詰めで出力されます。 これは Excel が教えてくれる目で確認できるヒントです。
最初はここに注目してみましょう。ですので、セルの入力後にセルを見れば、どちらの型かを簡単に判別することができます。こちらはしっかりと覚えておきましょう。
Lesson 003 は以上となります。それでは、次のレッスンに進みましょう!