STAGE 04 / 4-4 総演習

試験対策ドリル:ルーティング総演習

考えてみよう

「最長一致」「AD」「OSPFネイバー」「NAT用語」「DHCPリレー」——これらをすべて、初見の問題で瞬時に判断できるでしょうか?

Stage04ではたくさんの用語とコマンドを学んできました。知識は点在していても、試験では複数のトピックが組み合わさった形で問われます。このドリルで、知識をつなげて「解ける」レベルまで仕上げましょう。

このレッスンはドリル専用。5つの出題パターンを総復習

Stage04で学んだ内容から、CCNA試験で頻出の5つのテーマを、実戦形式で確認していきます。焦らず、一問ずつ根拠を言葉にしながら進めてください。

パターン1:show ip route の読み取り

問題例:次の出力の一部から読み取れることを説明してください。

Router# show ip route
Codes: C - connected, S - static, O - OSPF, S* - candidate default

C    192.168.1.0/24 is directly connected, GigabitEthernet0/0
O    10.0.0.0/24 [110/20] via 192.168.1.2, 00:05:10, GigabitEthernet0/0
S*   0.0.0.0/0 [1/0] via 192.168.1.1

解説Cは直結、OはOSPFで学習した経路、S*は候補デフォルトルート(スタティックで設定されたデフォルトルート)を示します。[110/20]の110はAD(アドミニストレーティブディスタンス)、20はメトリック(コスト)です。S*[1/0]はスタティックのAD1、メトリック0を示します。

確認問題

O 10.0.0.0/24 [110/20] via 192.168.1.2 という行の 11020 は、それぞれ何を意味しているでしょう?

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110はOSPFのAD(アドミニストレーティブディスタンス)、20はOSPFのメトリック(コスト値)です。[AD/メトリック]の順で表示されるのがshow ip routeの読み方の基本です。

パターン2:最長一致とADの判定順序

問題例:ルーティングテーブルに10.0.0.0/24(スタティック、AD1)と10.0.0.0/16(OSPF、AD110)の両方が存在するとき、宛先10.0.0.5宛てのパケットはどちらの経路を使うでしょう。

解説:ルーターは複数の経路がある場合、まず最長一致(プレフィックスがより長い経路)を優先します。ADやメトリックによる比較は、プレフィックス長が同じ経路同士が複数ある場合にのみ行われます。この問題では/24のほうがプレフィックスが長いため、ADに関わらず10.0.0.0/24(スタティック経路)が選ばれます。

確認問題

ルーティングテーブルに宛先へ一致する経路が複数ある場合、ルーターが最初に比較するのは何でしょう?

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最長一致(プレフィックス長が最も長い経路)です。プレフィックス長が同じ経路が複数残った場合に初めてAD(信頼度)を比較し、それでも並んだ場合に最後はメトリックで比較します。「最長一致 > AD > メトリック」の順序を必ず覚えておきましょう。

確認問題

同じ宛先172.16.0.0/24に対して、スタティックルート(AD1)とOSPF経路(AD110)の両方が同じプレフィックス長で存在する場合、どちらが採用されるでしょう?

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スタティックルートが採用されます。プレフィックス長が同じ場合はADの小さい方が信頼できる経路源とみなされ、優先されます。ADは「値が小さいほど信頼度が高い」という点を忘れないようにしましょう(直結0 < スタティック1 < EIGRP内部90 < OSPF110)。

パターン3:OSPFネイバーが成立しない原因

問題例:2台のルーターがOSPFを設定したのに、show ip ospf neighborにお互いが表示されません。考えられる原因を3つ挙げてください。

解説:主な原因は次の通りです。

確認問題

2台のルーターのnetworkコマンドで、片方はarea 0、もう片方はarea 1と設定されていました。OSPFネイバーは成立するでしょうか?

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成立しません。 OSPFはネイバーが成立する条件の1つとして、同じインターフェースが属するエリア番号の一致を要求します。エリア番号が異なると、Helloパケットを受信してもネイバー関係を確立できません。

パターン4:NAT用語の判定

問題例:社内PC192.168.10.5(inside local)が、NATルーターを経由してインターネット上のサーバー203.0.113.9と通信しています。変換後、社内PCがインターネットに対して見せるアドレスが198.51.100.1だったとき、このアドレスはNAT用語で何と呼ばれるでしょう。

解説:これはinside globalです。「inside」は社内側の機器を指し、「global」は変換後にインターネット側から見えるアドレスであることを意味します。

確認問題

NATにおいて、外部のサーバーが本来持っている(変換されない)グローバルIPアドレスを指す用語はどれでしょう?

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outside globalです。「outside」は外部の機器を指し、「global」はそのままインターネット上で通用するアドレスであることを意味します。通常、outside localとoutside globalは同じ値になることがほとんどです。

パターン5:DHCPリレーの設定

問題例:あるセグメントのPCが、別セグメントにあるDHCPサーバー172.16.99.10からアドレスを取得できるようにするには、そのセグメントのゲートウェイとなるルーターのインターフェースにどのコマンドを入れればよいでしょう。

解説ip helper-address 172.16.99.10をそのインターフェースのコンフィグレーションモードで設定します。これにより、そのインターフェースが受け取ったDHCPのブロードキャストが、指定したDHCPサーバー宛てのユニキャストに変換されて中継されます。

Router(config)# interface GigabitEthernet0/1
Router(config-if)# ip helper-address 172.16.99.10

確認問題

ip helper-addressを設定するのは、ルーターのどの場所(インターフェース)であるべきでしょう?

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DHCPクライアント(PC)が接続しているセグメント側のインターフェースです。そのインターフェースがブロードキャストを受け取る場所であり、そこで受信したDHCP要求を指定したDHCPサーバー宛てのユニキャストに変換して転送します。

仕上げの1問:総合力チェック

確認問題

あるルーターに次の3つの経路が存在するとします。宛先192.168.1.50へのパケットは、どの経路が使われるでしょう。 (A) 192.168.0.0/16 経由 OSPF (AD110) (B) 192.168.1.0/24 経由 スタティック (AD1) (C) 192.168.1.0/25 経由 EIGRP (AD90)

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(C) が使われます。まず最長一致を優先するため、プレフィックスが最も長い/25の経路(C)が選ばれます。ADの数値だけを見て(B)を選んでしまうのはよくある誤りです。「最長一致が最優先、ADの比較はプレフィックス長が同じ経路同士でのみ行う」ことを徹底しましょう。

試験でのポイント

このドリルで扱った5パターンはいずれも、単独の知識では解けても複合問題になると迷いやすいテーマです。特に「最長一致 > AD > メトリック」の判断順序を常に最初に思い出す癖をつけること、そしてNATの4用語は「inside/outside」と「local/global」の2軸で機械的に当てはめることが、試験本番でのスピードと正確性を両立させるコツです。

ゆみちゃん
ゆみ

最長一致が一番偉くて、ADの比較はプレフィックス長が同じ経路同士でしか使わない。ここを混同すると点を落としやすいから、何度も自分に問いかけて体に染み込ませてね。次はいよいよルーティングのトラブルシューティング、実際に切り分けていくやり方を見ていくよ。