前々章でデータは「フレーム」という形でL2を流れると学びました。では、そのフレームの中には何が入っているのでしょう?
手紙でいう「封筒」にあたるのがフレームです。封筒には宛名や差出人が書いてありますよね。少し考えてから読み進めてください。
フレームを開けてみる
前章までで学んだ「フレーム」を、いよいよ開けてみましょう。データリンク層でデータに付けられるヘッダーには、宛先MACアドレスと送信元MACアドレスが入っています。
フレームの構造を、前から順に並べるとこうなります。
それぞれの役割を、表で整理しておきましょう。
| 部分 | 役割 |
|---|---|
| 宛先MACアドレス | このフレームを「誰に」届けるか |
| 送信元MACアドレス | このフレームを「誰が」送ったか |
| タイプ | 中身がどんなデータか(種類の識別) |
| データ | 運びたい中身そのもの |
| FCS | データが壊れていないかの誤り検出 |
封筒にたとえると、宛先MACが「宛名」、送信元MACが「差出人」、データが「便箋」、FCSが「封がきちんと閉じているかの確認シール」のようなものです。
一番大事なのは「先頭の宛先MAC」
ポイントは、フレームの一番先頭に宛先MACアドレスがあること。スイッチはフレームを受け取ると、まずこの宛先MACを見て「どのポートに送ればいいか」を瞬時に判断します。封筒の宛名を見て仕分けるのと同じです。
末尾のFCSは、運ばれてくる途中でデータが壊れていないかを確認するための誤り検出用です。中身が壊れていたら、そのフレームは破棄されます。
この「先頭に宛先MACがある」という構造を押さえると、次回の「スイッチがどうやって相手を見つけるのか」が、すんなり理解できます。
スイッチがフレームを受け取ったとき、転送先を判断するために最初に見るのはどこでしょう?
答えを見る
答えはフレーム先頭の宛先MACアドレスです。スイッチは封筒の宛名を見て仕分ける配達員のように、まず宛先MACを見て「どのポートへ送るか」を判断します。
末尾のFCSは「データが壊れていないかの確認」。役割が違うので、混同しないようにしましょう。次回、この宛先MACをスイッチがどう使うかが核心になります。
フレーム=封筒。先頭に宛先MAC、続いて送信元MAC、中身のデータ、最後に誤り検出のFCS。スイッチが最初に見るのは「先頭の宛先MAC」。これが次の話につながるよ。スイッチの賢さの正体、次回いよいよ明かすね。