あなたが誰かに荷物を送るとき、商品をそのまま渡しますか? それとも、何かをして渡しますか?
緩衝材で包んで、箱に入れて、送り状を貼って……。無意識にやっているその手順が、実はネットワークの核心とそっくりです。少し考えてから読み進めてください。
カプセル化 ― データが旅をするしくみ
この章の核心、カプセル化です。これは、データが各階層を通るたびに、宛先などの情報(ヘッダー)が外側に付け足されていくしくみのことです。
宅配便の梱包を思い浮かべてください。商品(データ)を緩衝材で包み、箱に入れ、送り状を貼り、トラックに積む。段階ごとに「次に必要な情報」が外側へ追加されていきますね。ネットワークも、まったく同じことをしています。
送るときは上から下へ「包む」
データを送る側は、上の階層から下へ、順番にヘッダーを付けていきます。各段階で、データの「呼び名」が変わります。
- トランスポート層:TCP/UDPヘッダーを追加 → セグメント
- ネットワーク層:IPヘッダー(宛先IP)を追加 → パケット
- データリンク層:MACヘッダーを追加 → フレーム
- 物理層:電気信号・光・電波に変換 → ビット
受け取る側は、この逆をします。下から上へ上がりながら、各階層が自分宛のヘッダーを1枚ずつはがしていく。これを非カプセル化と呼びます。梱包をほどいて、最後に中身(データ)を取り出すのと同じです。
呼び名は、そのまま暗記
セグメント(L4)・パケット(L3)・フレーム(L2)・ビット(L1)。この4つの呼び名は、まとめてPDU(プロトコルデータ単位)と呼ばれ、そのまま試験に出ます。理屈で覚えるより、リズムで唱えて暗記してしまうのが近道です。「セグメント、パケット、フレーム、ビット」と口に出してみてください。
ネットワーク層でIPヘッダーが付けられたあとの、データの呼び名は何でしょう?
答えを見る
答えはパケットです。トランスポート層では「セグメント」、ネットワーク層でIPヘッダーが付くと「パケット」、データリンク層でMACヘッダーが付くと「フレーム」、物理層で「ビット」になります。
セグメント → パケット → フレーム → ビット。この順番はそのまま頻出問題です。リズムで覚えてしまいましょう。
カプセル化=梱包、非カプセル化=開封! 送る側は外側へ情報を足していき、受け取る側は外から1枚ずつはがす。呼び名は「セグメント・パケット・フレーム・ビット」。次は、ここまで学んだことを実機の視点でおさらいして、この章を締めくくるよ。