192.168.1.1 というIPアドレス、ドットで4つに区切られていますが、このドットにはどんな意味があるのでしょう?
実はこのドットは、人間が読みやすくするための「区切り」に過ぎません。コンピューターの内部では、まったく違う姿をしています。少し考えてから読み進めてください。
IPv4アドレスの正体は「32個の0と1の並び」
前回、コンピューターは2進数で動いていると学びました。IPv4アドレスも例外ではなく、その正体は32ビット(32個の0と1が並んだもの)です。
192.168.1.1 を例に、実際の姿を見てみましょう。
11000000.10101000.00000001.00000001
192 . 168 . 1 . 1
32ビットを8ビットずつ4つのグループに分けたもの、これをオクテットと呼びます。「オクト」は8を意味する言葉で、8ビット=1オクテットです。4つのオクテットで、8×4=32ビットになるわけです。
そして、この4つのオクテットをそれぞれ10進数に変換し、ドット(.)で区切って表記したものが、私たちが普段目にする 192.168.1.1 という形です。これをドット付き10進表記と呼びます。コンピューターにとっては32ビットの数字の羅列でも、人間がそのまま読むのは大変なので、8ビットずつ区切って10進数に直しているのです。
住所の「書式」にたとえると
これは郵便番号の書式に似ています。日本の郵便番号は「123-4567」のように、7桁の数字をハイフンで区切って書きますよね。数字そのものは123と4567という2つの塊ですが、ハイフンがあることで人間には格段に読みやすくなります。
IPv4アドレスのドットも同じ役割です。32ビットの数字をそのまま 11000000101010000000000100000001 と書かれても、どこで区切ればいいのか一目では分かりません。8ビットごとにドットで区切ることで、私たちは「192、168、1、1」という4つの塊としてパッと認識できるのです。
1オクテットの範囲は0〜255
前回学んだ通り、8ビットで表現できる10進数の範囲は0〜255でした。したがって、IPv4アドレスの各オクテットも0〜255の範囲に収まります。「256.1.1.1」のようなアドレスは、8ビットでは表現できないため存在しません。この点は次章の「アドレスクラス」や、さらに先のサブネッティングの計算でも大前提になるので、しっかり覚えておきましょう。
試験でのポイント
CCNA試験では、「IPv4アドレスは何ビットか」(32ビット)、「1オクテットは何ビットか」(8ビット)という基本の数値がそのまま問われることがあります。また、192.168.300.1 のように、どこか1つのオクテットが256以上になっている不正なアドレスを見分けさせる問題も定番です。各オクテットは必ず0〜255の範囲という点を忘れずに、選択肢の中から明らかにおかしい数値を素早く除外できるようにしておきましょう。
IPv4アドレスは合計何ビットで構成されているでしょう?
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32ビットです。
8ビットのオクテットが4つ集まって、8×4=32ビットになります。ドット付き10進表記の「192.168.1.1」は、この32ビットを人間が読みやすいように8ビットずつ10進数へ変換し、ドットで区切ったものです。
次のうち、IPv4アドレスとして正しくないものはどれでしょう?「10.20.30.40」「192.168.500.1」「172.16.0.1」
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「192.168.500.1」が誤りです。
1オクテットは8ビットなので、表現できる範囲は0〜255まで。500はこの範囲を超えているため、IPv4アドレスとして存在できません。試験ではこのように一見IPアドレスの形をしていても、数値の範囲を超えている選択肢を紛れ込ませる引っかけがよく出ます。
32ビット=8ビット×4つのオクテット、これがIPv4アドレスの骨格だよ。ドットは人間のための区切りにすぎないってことも覚えておいてね。次は、このアドレスがどう「クラス分け」されてきたのか、歴史も交えて見ていくよ。