環境はできました。最後の仕上げは「実際に作って、そして消す」こと。なぜ"消す"ところまでやるのだと思いますか?
次にまた、まっさらな状態から練習できるようにするためです。作って終わりではなく、消してゼロに戻すまでが1周。この記事で、練習してリセットする"ループ"を完成させます。
Linux(Lightsail / Ubuntu)版
プロジェクトを作って動かす(spfxlab の中で)
前記事の続きで、使い捨てユーザー spfxlab に入ったまま進めます。
mkdir spfx-list-viewer && cd spfx-list-viewer
# プロジェクト用の空フォルダを作り、その中へ移動。&& は「前が成功したら次」。
yo @microsoft/sharepoint
# ジェネレーターを起動。ここは対話式なので、本編STAGE 02のとおり WebPart → React などを選んで答える。
npm run build
# 本番ビルドを実行し、.sppkg を生成する。これが通れば、環境が正しく動いている証拠。
ls sharepoint/solution
# .sppkg ができているか確認。ファイル名が表示されれば成功。
ここまで来たら、環境構築の練習は大成功! 実データのワークベンチ確認やアプリカタログ配置は、ブラウザと実テナントが要るから手元PCで——という切り分けは本編どおり。この練習場では「作ってビルドが通る」までを繰り返し体に入れよう。
まっさらに初期化する
練習が終わったら、使い捨てユーザーを消して初期化します。まず、そのユーザーから出ます。
exit
# spfxlab から抜けて、管理ユーザー ubuntu に戻る。プロンプトが ubuntu@... に戻ればOK。
sudo deluser --remove-home spfxlab
# spfxlab を、ホームディレクトリごと完全に削除。nvm も入れたツールもプロジェクトも、これで一掃される。
これで環境はゼロに戻りました。インスタンス(サーバー)はそのままなので、月額はムダになりません。また練習したくなったら、前記事の手順(または spfx-lab-setup.sh)で、まっさらな状態からやり直せます。
「作って → ビルド → 削除」を1周してみましょう。慣れてきたら、spfx/lab/ のスクリプトで一気に回すのもおすすめです。
``bash
# 構築(管理ユーザーで)
sudo bash spfx-lab-setup.sh
# 練習(spfxlab に入って yo → build)
sudo su - spfxlab
# …練習…
exit
# 初期化
sudo bash spfx-lab-reset.sh
``
これで、何度でもゼロから練習できるループが完成しました。手が覚えるまで繰り返せば、本番の環境構築で迷うことはもうありません。
Windows(PowerShell)版
Windowsで同じ「練習して初期化」をやる場合です。プロジェクト作成〜ビルドのコマンドはLinuxと同じ。違うのは初期化の考え方だけです。
練習する
mkdir spfx-list-viewer; cd spfx-list-viewer
# フォルダ作成&移動。PowerShell 5.1 は && が使えないので ; で区切る。
yo @microsoft/sharepoint
# 対話式。WebPart → React などを選ぶ。(Linuxと同じ)
npm run build
# 本番ビルドで .sppkg を生成。(Linuxと同じ)
初期化する
Windowsには「ユーザーごと削除」の仕組みがありません。次のどちらかで初期化します。
- Windows サンドボックス(Win11 Pro標準)… 起動ごとに真っさら。閉じれば全部消える
- 練習用フォルダを削除して作り直す。入れたツールも消したいときは:
npm uninstall -g @rushstack/heft yo @microsoft/generator-sharepoint
nvm uninstall 22
STAGE 07 のまとめ
- 使い捨てユーザーの中で
yo→npm run buildまで練習(.sppkg生成まで確認) - 初期化は
exit→sudo deluser --remove-home spfxlabの2手 - インスタンスは消さないので、月額は活きたまま何度でも練習できる
- 一連の流れは
spfx/lab/のスクリプトでも回せる
これで本編(STAGE 01〜06)と、練習編(STAGE 07)がそろいました。「読んで分かる」から「手が覚えている」へ——この付録を使って、環境構築を自分のものにしてください。
- npm run build
- 本番ビルド。.sppkgを生成する(本編STAGE 06参照)
- exit
- 今のユーザーから抜けて、元のユーザーに戻る
- deluser --remove-home
- ユーザーをホームごと削除する。練習環境を完全に初期化
- 練習ループ
- 構築→練習→初期化を繰り返す流れ。手に馴染ませるのが目的