STAGE 05 — 5-1 / 動かして確かめる

実データで動作確認する

考えてみよう

リストビューアは完成しました。でも、まだ「本物のお知らせ」を表示させて確かめてはいません。実データで動かすには、どのワークベンチを使えばよいでしょう?

ホストされたワークベンチ(実SharePoint上のテストページ)です。ここは本物のSharePointの中なので、SPHttpClient が実際の「お知らせ」リストにアクセスできます。この記事で、実データ表示と、うまくいかないときの調べ方を身につけます。

テナントのアドレスを教えておく

heft start が「どのSharePointのワークベンチを開くか」を知るために、テナントのアドレスを環境変数で教えます。PowerShellで次を実行します(yourtenant は自分のものに置き換え)。

$env:SPFX_SERVE_TENANT_DOMAIN = "yourtenant.sharepoint.com"

これはそのPowerShellを開いている間だけ有効です。毎回入れるのが面倒なら、setx で恒久的に設定できます(設定後は端末を開き直します)。

setx SPFX_SERVE_TENANT_DOMAIN "yourtenant.sharepoint.com"

この値は、config/serve.jsoninitialPage にある {tenantDomain} の部分に自動で差し込まれます。

起動して、実データを表示する

準備ができたら起動します。

heft start

ブラウザでホストされたワークベンチが開きます(https://yourtenant.sharepoint.com/_layouts/workbench.aspx)。中央の「+」から ListViewer を配置してください。今度は見本ではなく、あなたが作った「お知らせ」リストの本物の内容が一覧で表示されるはずです。

ゆみちゃん
ゆみ

ここで本物のお知らせが出たら、感動の瞬間だよ! 自分のコードが、実際のSharePointのデータを読んで画面に描いてる。もし出てこなくても大丈夫、次の"調べ方"で原因はほぼ特定できるからね。

うまく出ないときは、開発者ツールで調べる

もし何も表示されない・エラーが出るときは、当てずっぽうで直さず、ブラウザの開発者ツール(F12キー)で原因を見ます。見るのは2か所です。

Networkのステータスは、原因を教えてくれます。

ステータスありがちな原因対処
200 だが中身が空リストは合っているがデータが0件サンプルを入れたか確認
404リスト名が違うlistName(設定パネル)を実際の名前に
400列の内部名が違う($selectの綴り)Field= で内部名を再確認
403アクセス権がないそのリストを見られるアカウントか確認

よくあるつまずきと対処

やってみよう

開発者ツール(F12)を開き、Networkタブでリスト取得の通信を探してみましょう。ステータスが 200 で、応答に value の配列が入っていれば、データ取得は成功しています。

確認ポイント

もしステータスが 404400 なら、上の表の対処が効きます。「エラーメッセージを読む → 表で当たりをつける → 一点だけ直す」——この順番が、遠回りを防ぐいちばんの近道です。

この記事のまとめ

動作が確認できました。いよいよ最終STAGE——作った部品を本番に配置して、誰でも使える状態にします。

用語メモ
SPFX_SERVE_TENANT_DOMAIN
ワークベンチのテナントを指定する環境変数。serve.jsonの{tenantDomain}に反映
開発者ツール
ブラウザのF12で開く調査画面。ConsoleとNetworkが特に有用
Network タブ
通信を一覧できる。APIのステータス(200/404/400/403)で原因を切り分ける
ステータスコード
通信の結果を表す番号。404=見つからない、403=権限なし など