サイバーキルチェーンの初期段階「偵察」についての技術を身につけていきます。ここからは、ネットワーク技術が必要になっていきますので、徐々に深くなっていきます。
説明も難しくなっていきますが、可能な限りわかりやすく記載してまいります。
偵察のことを「フットプリンティング」とも呼び、ターゲットシステムやネットワークに関する情報を収集するプロセス全般を指します。
この講座の学習ポイント
- ipconfig コマンド
- デフォルトゲートウェイ
- NAT
- NIC
- MACアドレス
演習です。皆さんも、コマンドプロンプトを起動してみましょう。その前に、基本的なネットワークの用語確認です。
- IPアドレス
- インターネット上の機器の場所を示す「住所」のようなもの
- グローバルIPアドレス
- インターネット上で利用するためのIPアドレス
- プライベートIPアドレス
- 家庭内または組織内で利用するためのIPアドレス
- IPv4
- インターネットプロトコル、バージョン4の略称
- IPアドレスの住所表示ルールのことで、IPv4アドレスは4つの数字(0~255)をドット(.)で区切った形式で表現されます
- クラスA・B・C等に分類され、一般家庭やオフィスでよく使われるのはクラスCのアドレス「192.168.1.1」のようなアドレスです
ipconfig コマンド
ipconfigコマンド(Windows)または ifconfigコマンド(Linux/Mac)は、通信接続をしている端末の設定を表示するコマンドです。
【参考】読み方
- ipconfig(アイピー・コンフィグ)
- ifconfig(アイエフ・コンフィグ)
まず、コマンドプロンプトに「ipconfig」と入力してみます。
> ipconfig

たくさんぼかしを入れてしまっていますが、このコマンドは私のマシンの重要な部分が出てしまうため、出力結果を隠させていただいています。
イメージとして、ご自宅で使用しているパソコンを考えてみましょう。
インターネット回線を使用するためには、プロバイダーと契約し、モデムなどをレンタルして、それにルーターを接続して使用します。
プロバイダーと契約すると、グローバルIPアドレスを1つ借りることができます。
ここでは、説明のために「34.143.11.8」としておきましょう。このグローバルIPアドレスは、インターネット上で皆さんの回線を一意に識別するためのものです。このグローバルIPアドレスがないと、インターネットができないものと考えてください。
いま、私のパソコンでは「192.168.11.3」と表示されています。
これが、この記事を記載しているパソコンのIPアドレスです。これはプライベートIPアドレスと呼び、家庭内または組織内でのみ使用されるアドレスです。
インターネット空間をグローバルネットワークとすると、このプライベートIPアドレス内のネットワークをローカルエリアネットワークと呼びます。
次に、デフォルトゲートウェイが「192.168.11.1」と表示されています。これが、私の事務所にあるルーターのIPアドレスです。
通信の流れとして、Webサイトのリクエストを例にしてみましょう。
- 私のマシン(192.168.11.3)からWebサイトをリクエスト
- リクエストは、ルーター(192.168.11.1)を通過
- ルーターから先は、NAT(ナット)という技術が使用され、グローバルIPアドレス(34.143.11.8)に変換、Webサイトのリクエストが発信される
- リクエスト先のデータを取得し、グローバルIPアドレス(34.143.11.8)宛てに結果が戻ってくる
- グルーバルIPアドレスに戻った情報が、ルーター(192.168.11.1)に戻る
- 私のマシン(192.168.11.3)に、Webサイトの結果が表示される
このように、私たちが使用しているプライベートIPアドレスは、ルーターのNAT機能によってグローバルIPアドレスに変換され、インターネットとの通信が可能になります。
インターネット上では、プロバイダーからレンタルしているグローバルIPアドレスが、私たちの「住所」として機能します。
次に以下のコマンドを入力してください。
> ipconfig /all
※ スラッシュの前に半角スペースあり

ここに物理アドレスというものがあります。これがMACアドレスです。
MACアドレスとは、そのマシン自身のアドレスになります。
IPアドレスは住所までしかわからず、例えばネットワーク機器を交換した場合、IPアドレスを変更しないまま通信を再開することも理論的には可能です。
つまりMACアドレスがあることで、そのIPアドレスに所属しているネットワーク機器を認識できる、ということがわかります。
MACアドレスには、NIC(Network Interface Card:ニック)というアイテムがあり、そこに商品の製造時、アドレスが割り振られています。
アドレス数は、2⁴⁸ ≒ 281.5兆個(製造種別のための振り方ルールがあるため、実質は約70兆個)と多いため、全世界のネットワーク機器にアドレスを割り振っていますが、まだまだ枯渇問題とは無縁です。
つまり、MACアドレスは製品のシリアルナンバーのように一意性があり、どのIPアドレスでどのネットワーク機器を使用しているか? を判別することができます。
第14講のまとめ
ここではフットプリンティングの第1歩、ipconfig と ipconfig /all というコマンドを学習しました。まずは自分を特定するところからスタートです。

