カレンダーに続き、折れ線グラフに関するトラブルについて、一つ挙げておきましょう。
折れ線グラフは時系列データを扱うため、毎月、あるいは毎日データが存在していれば、その期間ごとにきちんと数値が表示されます。ところが、例えば「その月は何らかの理由で営業しなかった」というケースや、日付単位のデータで「土日は営業していないため、売上がない」というケースがあります。
このような場合、データが「0」として扱われることがあります。そうすると、折れ線グラフは一度「0」の地点まで下がり、次にデータが存在するところで、再びその数値まで上昇することになります。結果として、グラフがV字のような形になってしまうわけですね。
ここでは、このような状態を「欠損ポイント」と表現することにしましょう。実際には「データが存在しない」のか、「売上が0だった」のかによって意味は異なりますが、いずれにしても、データのない期間をどのようにグラフ上で扱うかは、時系列データを分析するうえで重要なポイントになります。
Power BIには、このような場合に、データのない項目を表示したり、データが存在しない部分を無視したりするための設定があります。順に確認していきましょう。
まずは、「データのない項目を表示」です。こちらは、データが1件もない月や項目が、軸からまるごと抜け落ちてしまうケースで使います。ビジュアルの「X軸」に入れたフィールドの右側にある「∨」をクリックし、「データのない項目を表示」を選んでください。データがない期間も、軸に表示されるようになります。
次に、その逆です。売上が「0」として記録されていて、グラフがV字に落ち込んでしまう場合。つまり、ゼロデータの部分を無視したいケースです。
一番手軽なのは、ビジュアルのフィルターを使う方法です。フィルターウィンドウで「売上高」を「次の値と等しくない:0」と設定すれば、0のデータがグラフから除外されます。もう少し丁寧にやるなら、0のときに空白(BLANK)を返すメジャーを作る方法もあります。
売上高(0を除く) =
VAR Total = SUM ( '販売実績'[売上高] )
RETURN
IF ( Total = 0, BLANK (), Total )
空白になった期間は、折れ線グラフでは線がつながらず、そこだけ途切れて表示されます。0まで下がるV字にするか、線を途切れさせるか。どちらが正しいかは、データの意味次第です。
「そもそも営業していなかった」のであれば線を途切れさせる。「営業したのに売上が0だった」のであれば、0まで下げて見せる。それが、見る人に誤解を与えない、誠実な見せ方だと思います。細かい設定ではありますが、時系列データを扱ううえで大事なポイントですので、ぜひ覚えておいてください。