では、実際にデータを取り込むとき、Power BIの中ではどのような流れになっているのでしょうか。
Power BIには、データを取り込む前にデータを加工・整理するための「Power Query」という機能があります。Power Queryは、元のデータとPower BIの間を橋渡しするような役割を持っています。
元となるデータをPower Queryに取り込み、不要な列を削除したり、データの形式を整えたり、必要なデータだけを抽出したりといった加工を行います。そして、整理されたデータをPower BIへ取り込みます。
このPower Queryをしっかりと使えるようになると、Power BIでのデータ分析が非常に楽になります。
第2回で、「この講座ではデータクレンジングの話はしません」とお伝えしました。基本操作を学ぶ段階ではそのとおりなのですが、レポートを継続的に運用しようとすると、どうしてもデータの入口であるPower Queryに触れることになります。そこで、ここからは少しだけ踏み込んでいきます。
Power BI本体にもデータを加工する機能がありますが、できるだけPower BIに取り込む前の段階で不要なデータを整理しておくことで、データモデルをシンプルにし、扱いやすくすることができます。
また、Power BIとPower Queryでは、計算やデータ加工に使用する言語が異なります。Power BIでは、これまで学習してきたDAX式を使用します。一方、Power Queryでは「M言語」という言語が使われています。
「DAXとM言語の両方を覚えなければならないのか」と思われるかもしれません。もちろん、詳しく理解できるに越したことはありません。
ただ、現在は生成AIを活用できる時代です。たとえば、「Power Queryでこのようなデータ加工をしたいのですが、どのようなM言語を書けばよいですか?」と生成AIに質問することで、必要な式や処理方法を提案してもらうことができます。
もちろん、生成AIが作った式をそのまま使うのではなく、何をしている式なのかを確認することは大切です。ただ、すべての構文をゼロから暗記してコードを書く必要がなくなったという点では、データ加工の学習も以前よりずっと取り組みやすくなりました。
それでは、ここまで説明した内容を、実際に操作しながら確認していきましょう。次回は、Power Queryエディターの画面構成から見ていきます。