あなたが部屋で誰かに話しかけるとき、「1人に」「全員に」「特定のグループに」——声のかけ方は使い分けていますよね。ネットワークの通信にも、同じ区別があると思いますか?
1対1、1対全員、1対グループ。日常の声かけそのままの区別が、通信にもあります。少し考えてから読み進めてください。
フレームの「届け方」は3種類
通信には、届け方が3種類あります。試験頻出の基本用語なので、ここで整理しておきましょう。日常の声のかけ方にそのまま対応します。
ユニキャストは1対1の通信。特定の1台だけに届けます。「田中さん」と名指しで呼ぶイメージ。最も基本的な通信形態です。
ブロードキャストは1対全員の通信。同じネットワーク内の全機器に届けます。部屋全体に「みなさん!」と呼びかけるイメージです。
マルチキャストは1対グループの通信。特定のグループに登録した機器だけに届けます。「営業チームの人だけ集合」と特定の集団を呼ぶイメージ。動画配信などで使われます。
覚え方は言葉の意味そのまま。ユニ=1人、ブロード=広く全員、マルチ=複数(グループ)。難しく考える必要はありません。
STAGE 01、ここまでの長い旅を振り返る
これで STAGE 01「ネットワークの基礎」の全記事を学び終えました。長い旅でした。少し振り返ってみましょう。
第1章では、ネットワークの正体(2台以上のつながり)、登場する機器、LANとWAN、そしてネットワークがもたらす価値を学びました。第2章では、通信を階層に分ける発想、OSI参照モデルとTCP/IPモデル、データが旅をするカプセル化を学びました。そして第3章では、有線LANの共通ルールであるイーサネット、機器を見分けるMACアドレス、フレームの中身、スイッチが学びながら賢くなる動き、そして3つの届け方を学びました。
バラバラに見えた知識は、すべて「2台のホストが、どうやって正しくデータをやりとりするか」という1つの問いへの答えでした。あなたは今、その全体像を手にしています。
実機では、これがどう見えるか
概念がそろったら、次は実機です。ここには将来、Cisco Packet TracerでスイッチのMACアドレステーブルが作られていく様子や、3つの通信の違いをキャプチャした画面を掲載予定です。
動画のライブ配信を、視聴登録した人たちにだけ配信する——これは3つの通信のうちどれにあたるでしょう?
答えを見る
答えはマルチキャストです。特定のグループ(視聴登録した人たち)にだけ届ける通信だからです。全員に送るブロードキャストでも、1人だけのユニキャストでもありません。
ユニ=1人、ブロード=全員、マルチ=グループ。言葉の意味そのままで判断できます。これで STAGE 01 の知識がひととおりそろいました。
STAGE 01、ぜんぶ走りきったね。おつかれさま! ネットワークの正体から、機器、モデル、カプセル化、イーサネット、スイッチの動きまで——あなたはもう「土台」を完成させたよ。完璧じゃなくて大丈夫、いつでも戻ってこられる。ここからの学習が、ぐっと楽になるはず。よくがんばりました!