昨日、いつもの薬局にメントールのど飴を買いに行ったら、レジの脇にマスクが何箱も積み重なって置いてありました。

30枚で1300円前後だったかな? 薬局のおばちゃんは、やや高めですけどね、と言っていましたけど、事務所の常備マスクも残り3枚となったので、1箱購入しました。

タピオカ店や、貸しビルのちょっとしたスペース、またクローズしているお店の前で販売している販路のわからないマスクよりかは、安心感があります。

国から配布された2枚のマスクに加え、マスクを自作する人たちも増えたので、マスクをどうしても手に入れたいという欲が薄れつつあるのかもしれません。

投資家用語だと、マスクの「セリング・クライマックス」という現象が今発生しているようなのですが、早く買いたいものがいつでもある状態に戻るといいですね。


さて、話は変わって、GWが明けた2020年5月7日。

天気はあいにくの雨だったため、事務所移動まで電車を使ったのですが、人が多かった。日常の頃の日曜日みたいな感じではありましたが、それでも多いと感じてしまったので、人のいない日々が慣れてしまったせいなのでしょう。

こちらの写真をご覧ください。

GW前の4月24日(金)、緊急事態宣言中に私の書籍の発売日ということで、どうしても東京駅に行く必要があり、そのときに田園都市線で撮った写真です。

田園都市線と言えば、東京でも混雑率が常時180%台、人身事故で少しでも遅れようものなら、押し込まないと、車内に入れないほどの混雑車両です。

休日の朝5時に乗っても席に座れないくらいなのに、それが永田町駅で人が誰もいなくなり、次の半蔵門駅までの間、初めて1車両・ひとりだけという、回送列車に乗ったような体験をしました。

思わず撮ったのが、この写真。

また、その日は外出をしたついでに、東京駅正面に移動します。

本当に人のいない東京、非日常を心のどこかで楽しんでいる自分がいました。ファンタジー小説でもあるような、この世界には自分しかいなくなった気分、ってやつです。

緊急事態宣言が解除されてしまえば、じわじわと混雑率180%台へと戻って、人のあふれた東京に戻っていくのかと思うと、すこしだけ嫌な気分になりました。

新型コロナウイルスは経済活動再開のためにも、絶対に終息しなければいけませんが、もうすこしこの状態が続かないかな、という妙な葛藤、逆に考えると、今までが異常だったのでしょう。

千と千尋の神隠しで、肉の塊のようなものを食べ続けて豚になったお父さんのように、食べても食べても満足しない病気に侵されていたのかもしれません。

少し自分の速度を緩めればよさそうな気もしました。


緊急事態宣言より、事務所に行く必要があるときは、いまはほとんど電車を使わず、歩いて出かけています。

目黒川って、こんなに澄んでいてきれいだった発見をしました。

いつも地下鉄で移動しているその上を歩くことで、方向感覚と土地勘を養うことができました。

ジムに毎日90分ぐらいトレーニングをしていたのですが、自宅から事務所までの約8キロ、通勤をウォーキングの時間にすることで、生活習慣病対策は十分かもしれません。

運動もできて、交通費も浮いて、街の変化に気づくことができる。ただまあ、雨の日に8キロの移動は無理ですが……。

表参道にあったパスタンティーコの店が閉店していることにも気づきました。

なんてこった……。

経済活動が止まっているためか、晴れた日のGWの空は冬の空気のように澄んでいて、とても気持ちがよかったですね。

葛藤はこのとおり存在するものの、早く緊急事態宣言が解除されますように、そしてまた出張族に戻れますように、この在宅期間は自分自身と向き合い、棚卸する期間でもあります。自分にとっての経済活動は何か? をこれからすこしの時間を使って、見つめなおしてみたいと思います。